2009年F1第9戦ドイツGP土曜に行われた予選で、ポールポジションを獲得したレッドブルのマーク・ウエーバーをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのセッションについて語った。
2009年F1第9戦ドイツGP土曜日ドライバーズコメント
1 ルイス・ハミルトン（マクラーレン） 予選5位
クルマの挙動はとても良いよ。コーナーで本気で攻めて行けるクルマがあるというのは、素晴らしい気分だ。Q3に進出できたことが本当に嬉しい。今シーズンの僕たちにとって、これは大きな変化を意味するし、チームは素晴らしい仕事をしてくれた。コンディションは良くなったり悪くなったりだったけど、彼らは僕らが正しい時に正しいタイヤでコースに出られるようにしてくれた。ファクトリーにいるみんなも、パーツを間に合わせるために一生懸命働いてくれたんだ。それが大きな違いを生み出したよ。残念ながらコースは、僕がファステストラップを出した後で少し良くなった。それまでは滑りやすかったんだ。だけどヘイキ（コバライネン）と僕が5番手と6番手に並んだことは、僕らにとって素晴らしい結果だよ。僕らは間違いなく表彰台を狙って戦える位置にいる。ただブラウンとレッドブルを打ち負かすのは難しいな。クルマは未完成で、まだやるべきことが残っている。でもこれは本当に励みになるよ。明日は雨が降るかどうかは気にならないけれど、スムーズで良いレースになるといいな。
2 ヘイキ・コバライネン（マクラーレン） 予選6位
今日は期待していたより良い結果になったし、それについてはとても満足だ。午後、僕のタイヤ戦略はうまく機能して、コンディションが一番難しかったQ2で正しいタイヤを使えていた。非常に厳しい状況の中、見事な仕事をしたチームに感謝している。この結果はチームの全員にとって、本当に期待の持てるものだし、僕のクルマもここ以前のレースでより調子が良い。チームは僕らのクルマを改善するために、信じがたいほどハードに仕事をしてくれた。今日僕にはルイスと同じアップグレードは導入されていなかったけれど、自分たちの前進を見るのはとても励みになるね。僕らは素晴らしい進歩を遂げている。最終的に僕らの今年一番の予選結果を、メルセデスベンツのホームレースで出すことができて良かった。彼らはF1の中でもベストなエンジンを造り上げたと思う。彼らが今日の結果を誇りに思ってくれているといいな。
3 フェリペ・マッサ（フェラーリ） 予選8位
今日の予選は運に左右された部分があった。最初はドライで、雨になって、またドライ。もっと良い結果を出せた可能性もあるけど、もっと悪くなった可能性もある。8番手程度で飛び上がって喜んだりはしないけど、悪くはないね。正直に言うと表彰台を獲得するのは難しそうだけど、ポイント獲得を狙った良い戦略は持っているよ。
4 キミ・ライコネン（フェラーリ） 予選9位
路面コンディションがころころと変わって、かなり複雑な予選だった。だからこの結果が、本来の順位を反映しているかどうかを言うのは難しい。僕らはQ3用にニュータイヤを1セットも持っていなかったことが、明らかに不利だった。普通のコンディションだったら、もっと良いグリッドポジションにつけられたと信じている。とはいえ僕らはレースに向けて、不調というわけではない。僕らには良い戦略があるし、そこから最大の力を出すために努力するよ。
5 ロバート・クビカ（BMWザウバー） 予選16位
僕らはニュルブルクリンクに新しいパーツを持ち込んだし、クルマも進化している。でも残念ながら、僕のクルマは思ったように動いてくれなかった。クルマの挙動に悩まされていたんだ。最初のフリー走行で、すでに何かがおかしいことに気付いていた。解析したデータは変なんだけど、何が起こっているのか詳細は分からない。問題を理解して、解決しなければならないね。
6 ニック・ハイドフェルド（BMWザウバー） 予選11位
フリー走行では悪くなかったんだ。Q1では10番手で、Q2でもトップ10に入れそうだった。でもタイヤチョイスで運がなかったね。インターミディエイトではオーバーヒートしてしまったので、Q2最後のアタックには新しいタイヤが必要だった。個人的にはもう一度インターミディエイトを履くか、ソフトのスリックにするかで悩んでいたんだ。決断をチームにゆだねたら、彼らはドライを選んだ。後になって何がベストだったかを言うのは簡単なことだから、誰のせいでもないよ。だけど11番手はそれほど悪い位置ではないし、燃料の戦略も自由にできる。明日がウエットのレースになっても、別に気にならないよ。
7 フェルナンド・アロンソ（ルノー） 予選12位
予選の序盤、僕らは楽観的だった。Q1ではコンペティティブだったのに、その後のQ2ではコンディションが絶えず変わって、誰にとっても困難な状況になった。残念ながら僕はQ3に進出するチャンスを逃してしまったけれど、明日はいくつか順位を回復したい。そしてもし雨が降るなら、それは僕らのアドバンテージとなるだろう。明日のレースに向けては自信を持っているよ。
8 ネルソン・ピケ（ルノー） 予選10位
今日のコンディションは厳しかったけれど、うまく対応できたし、正しいタイヤを正しい時に使えていた。Q3でこれ以上のタイムを出せなかったことは残念だが、トップ10に入れたことは良かった。明日はポイントを獲得できるポジションまで行けるといいね。
9 ヤルノ・トゥルーリ（トヨタ） 予選14位
今日は天気が全く味方してくれなかった。風がとても強く、気温もすごく低かったんだ。一般的に僕らのクルマに合わない天気だから、残念なことにタイヤを適温に温めることに苦労したよ。僕らには競争力が十分あるから大きなトラブルもなくQ1を通過できたものの、雨が降り出してしまった。Q2の後半は残念ながら、その時の天候に適したタイヤを履いていなくて、トップ10に入るのは難しかった。最近はトップ6入りを果たすことも多いだけに、14番手という結果はとても残念だよ。明日のレースではベストを尽くしたい。
10 ティモ・グロック（トヨタ） 予選19位
全く期待はずれの順位だよ。自分の地元で開催されるレースだから、良い結果を出したかった。シルバーストン以来、アタックするときにタイヤの性能を最大限に引き出すことに苦労してきた。でも今日も気温が低すぎてタイヤが温まらず、同じ問題を抱えていた。これが温度だけによるものなのかは定かでないが、予選でタイヤに問題が発生したからには、それを解決しなければならない。Q2からは雨が降り始めた。僕はウエットコンディションには強いのに、Q2に進めなかったのは本当に残念。明日も雨かもしれないから、決勝で良い結果を得るチャンスが僕にもあると思うよ。
11 セバスチャン・ブルデー（トロロッソ） 予選20位
午前中、僕はクルマのバランスに満足しておらず、僕らには十分な速さがないことは分かっていた。だから午後、セットアップでかなり違ったものを試してみたんだ。午前中、セバスチャンが満足していたものを使ってね。だけどそれはうまくいかなかった。雨がもっと早く降り出さなかったことが残念だ。そういったコンディションでの方が、僕らはよりコンペティティブだと思うんだ。正直に言って、17番手も20番手もそれほど大きな違いはないよ。明日はベストを尽くして、自分たちに何ができるかを見定める。
12 セバスチャン・ブエミ（トロロッソ） 予選17位
混雑に巻き込まれていなければ、Q2に進出できたと思うんだ。まだアップデートを待っている状態だということを考慮に入れれば、それ以外はベストを尽くせたと感じるよ。午前中からクルマを改善して、僕らが戦っているライバルたちと比べてコンペティティブになったみたいだ。僕らのクルマはウエットコンディションでの調子が良いはずだから、雨を望んでいることを認めないとね。僕らはただ攻め続け、何が起こるかを見守るよ。
14 マーク・ウエーバー（レッドブル・レーシング） 予選1位
今日は僕にとって、すごく特別な日だ。過去何回か、ポールに近いところまでは行ったんだ。でも今日は僕らがここにいる。チームは素晴らしい仕事をしてくれたよ。僕らはこの週末ずっと速かった。すべてのチームやドライバーたちが、あのセッションで試練にさらされていた。ものすごく混乱したセッションだったし、肝心なときにラップタイムを叩き出すことが、僕にとって非常に重要だった。クルマの調子はここではとても良くて、僕はエンジニアのシアランとずっと話をしていたよ。路面コンディションがかなり難しかったから、自分たちが今、何をしているのかなどについてね。路面はドライのように見えたけど、スリックでは全くダメだった。Q2では最後の10分間に何が必要なのかを読み取るのが、本当に困難だった。最終的に鍵となったのは3つのセクターを全てクリーンに走れたことで、それがポールに繋がったんだ。自分の経験も頼りになったし、僕はチームの素晴らしい人たちにも恵まれている。みんなピットウォールから、僕に正しい指示を送ってくれたよ。彼らには、他のドライバーが何をしているのかが見えていた。僕らは世界一のドライバーだから、誰かがミスをするとき、それはタイヤに原因があるだろうことも分かっていた。だから僕らは自分たちの選択を信じ続けてアタックし、ベストを尽くした。こんなコンディションでは、誰もが多少のトラブルを抱えているからね。こことファクトリーにいるみんなに、とても感謝しているよ。明日は僕の初優勝になる事を願うよ。僕らはそれを成し遂げるのに、これ以上ない位置にいる。もちろん彼ら（バリチェロとバトン）はとても力強いシーズンを過ごしているから、僕らを攻めてくるだろう。だけど僕もバトルを楽しみにしている。明日、可能なら初優勝を獲りに行こうと意気込んでいるよ。
15 セバスチャン・ベッテル（レッドブル・レーシング） 予選4位
今日の予選は多少運に左右されたね。特にQ2では、どちらのタイヤを履けばいいのかが全く分からなくてね。Q3ではドライに履き替えたんだけど、すごく厳しかった。サーキットはセッションを通して良くなっていったものの、僕の最後のアタックは素晴らしいものとは言えなかった。それでフロントローにつけられなかったんだ。今日のクルマにはそれだけの力があったんだけど、僕がそうできなかった。明日のレースで何が起こるかなんて、誰にも分からない。ここでは天候の予測が難しいから、どうなるかな。
16 ニコ・ロズベルグ（ウイリアムズ） 予選15位
ドライの間は、ずっとうまくいっていたんだ。Q1は快適に走れたし、進歩も見られた。もしドライのままだったら、もっと上の方に行けたと思うんだ。だけど変わりやすいコンディションの中、Q2ではベストの力を出し切ることができなかったから、その原因を解析しなければならないね。雨量が変わりやすい状況では大変に厳しかったけれど、明日も同じような天候になるみたいだ。コンディションが変わりやすいなら、幸運が僕らの方へ向くことを望むよ。
17 中嶋一貴（ウイリアムズ） 予選13位
今日の予選はやりづらいコンディションの中を走らなければならず、困難だった。うまくやるには、完璧なタイミングで正しいタイヤの選択をする必要があったんだ。今日、僕らはそれを少し逃してしまって、それで終わりだった。全体のトップ10はいつもと少し違うから、レースではそれがチャンスを与えてくれるかもしれない。僕らはアドバンテージを最大限に生かせるように戦略を利用し、何ができるのかを見ていかなければならない。
20 エイドリアン・スーティル（フォース・インディア） 予選7位
本当にハッピーだよ。僕は今日、間違いなくF1で最も幸せな男のうちの1人だ！ ここは僕のホームレースで、自己最高の予選結果なんだよ。だから今日は僕らにとって、素晴らしい予選だったんだ。天候がとてもにやりにくかったけど、僕らの決断は非常に良く、タイミングも合っていた。特に雨の降ったQ2ではね。僕らはリスクを負って、ドライタイヤで他のドライバーより1周早く走り始め、3番手になった。最終的にQ3では、燃料を積んだ状態でも本当に調子が良く、7番手になれた。チームのみんなのために、本当に嬉しいよ。ここ何カ月かはすごく一生懸命仕事をしてきたんだ。あとはポイントを獲得するだけだね！
21 ジャンカルロ・フィジケラ（フォース・インディア） 予選18位
チームとエイドリアンが素晴らしい予選を成し遂げたことを、本当に嬉しく思っているよ。素晴らしい結果だったし、明日も良いレースができるといいね。僕にはちょっとガッカリな予選だった。Q1では早めに出て行ったものの、残念なことにふたつのファステストラップで両方とも混雑に巻き込まれてしまった。天候を考えるとかなり良い結果が出せそうだっただけに、本当に残念だ。だけど明日も不安定な天候になるからもしれないから、何ができるかはまだ分からないよね。
22 ジェンソン・バトン（ブラウンGP） 予選3位
今日はQ3に進出できただけでも凄かったのに、3番手につけられて本当に嬉しいよ。なかなか波乱のセッションで、特にQ2は大変だったけど楽しかったよ。スリックで走るにはちょっと濡れすぎているかと思ったんだけど、ルーベンスはそれで走った。僕らは僕のタイムがちょうど計測されるくらいのタイミングで、タイヤを替えることができた。天気予報ではドライとウエットが混ざるような予報になっているから、レースは面白くなるよ。僕らは昨日のフリー走行からクルマを改善したんだけど、それでもタイヤの温度を保つのが厳しいし、天候に関しても幸運に恵まれる必要がある。今日はマークが初めてのポールポジションを獲ったことを祝福する。僕らは明日が彼の初優勝にならないよう、できるだけのことをするよ！
23 ルーベンス・バリチェロ（ブラウンGP） 予選2位
今日は予選の興奮を本当に楽めたし、2番手という結果に終われて、明日フロントローからスタートできることがすごくハッピーだ。Q2で路面はスリックで十分走れるくらいだと感じたから、無線でチームに戻ると連絡したんだ。返事が聞こえなかったんだけど、ありがたいことに僕がピットに入ったときにはちゃんとタイヤが用意されていたよ！ あれは素晴らしい決断だったし、Q2を他のドライバーよりも余裕を持って終えることができた。明日は油断できないレースになるだろうから、どんな天候になろうとも、そのアドバンテージを取れるよう身構えていなければならないね。明日に期待しているよ。
