2009年F1第9戦ドイツGPの初日フリープラクティスが終了し、1回目のトップ、マーク・ウエーバーや2回目のトップ、ルイス・ハミルトンをはじめ、各ドライバーが、それぞれの1日について語った。

2009年F1第9戦ドイツGP金曜日ドライバーズコメント

1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) フリー走行1=13位/2=1位
マシンはまだダウンフォース不足だが、今日試したニューパーツによって改善が成されたのは間違いない。まだ道のりは長いが、最も重要なことは、今日使用したアップグレードパーツが僕らを正しい方向性にプッシュしてくれていること。まだ作業は進行中だが、ファクトリーで働いているスタッフは本当に素晴らしい仕事をやり遂げ、サーキットにこういったパーツを持ち込んでくれた。僕は、このニューパーツを作り出すのに36時間ノンストップで働いてくれたひとりのスタッフについての話を聞いたが、まったく信じられないよ。これからは、僕らがレースの現場で僕らがやるべき仕事をし、すべてのことを前進させ続けることに努める。まだ週末は始まったばかりだし、先走ってはならないが、明日の予選でQ3に進出できることを望んでいるし、日曜日の午後には何ポイントかを獲得できることになればいいね。

2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) フリー走行1=18位/2=17位
可能な限り早く現場に新しいパーツを持ち込むためチーム全体がプッシュしていたこともあり、明らかに今日は2台のマシンの間に違いがあった。アップグレードパーツなしでは、良い基本パッケージを持てず、しかもタイヤのウォームアップの問題にも悩まされた。しかし、このニューパーツなしの状態は、どれだけ厳しい状態なのかをシンプルに示していたし、もちろんそのことは分かっている。これらのニューパーツをサーキットに持ち込むために昼夜を問わず働いているスタッフがいるし、2台のマシン用のパーツがまだ揃っていないことはただ不運というだけだ。チーム全体にとっては、アップグレードパーツが良く機能していることが分かったことは勇気付けられる。僕のエンジニアと僕自身にとってできうる最も重要なことは、懸命に残りの週末に集中し、プッシュし続けること。僕らが見つけたいかなる改善箇所も、チーム全体にとってはまだまだ助けになるんだからね。

3 フェリペ・マッサ(フェラーリ) フリー走行1=3位/2=12位
予想通り、まずまずの1日だった。でも、まだやるべき作業は残っている。特に、アタックラップ1周目に合った最適なマシンバランスを探しだすことだね。今日のような気温では、走り始めはフロント(タイヤ)が辛いが、ラップを重ねるにつれてよくなっていく。午後には燃料を多く積んで走行し、日曜日のレースに向けて可能な限りよい準備ができた。そのため、自分たちのポジションについては特に悩まされてはいないよ。

4 キミ・ライコネン(フェラーリ) フリー走行1=6位/2=16位
僕らはシルバーストンの時とだいたい同じような状況だと思う。マシンのベストバランスを見つけるのにまだ苦労しているが、この状態を打破する方法を見つけられると確信している。両セッションの間にマシンを修復する必要があって、それに時間を取られてしまったため、2回目のセッションではソフト側のタイヤしか使用しなかった。今日の天候から予想されていたことだが、ハード側のタイヤの温度を適温まで上げるのに苦労した。

5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) フリー走行1=14位/2=14位
厳しい金曜日となった。天候はいい状態からは程遠かった。両セッションで雨に見舞われ、1日を通してすごく寒かった。この天候がタイヤの温度を上げるのを厄介にさせていた。特にハード側のタイヤコンパウンド装着時はより難しかったね。明日に向けては、マシンのバランスを改善させる必要がある。これからデータを分析し、明日に向けて何を変更すべきかを見ていく必要がある。

6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) フリー走行1=11位/2=11位
2回目のプラクティスの結果は理解するのにいくぶん難しいものとなった。路面が乾いてからの自分のパフォーマンスにはとても満足していた。トラフィックに捕まり、フェラーリの後ろでコンマ4秒ほどもロスしたが、その周回が僕の最速タイムとなった。そのため、路面がさらに改善されたこともあり、ニュータイヤを装着した最後のランには大きな期待を持っていた。しかし、セッション序盤のトラフィックに捕まった周回よりも速いタイムにはならなかった。すごく奇妙だし、分析する必要があるね。

7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) フリー走行1=10位/2=8位
雨で走行時間をロスしたこともあり、まだ対処すべき問題を抱えている。マシンにもう少し変更を加えたかったし、周回ももっと重ねたかったが、時間がなかった。まだ金曜日ということもあり自分たちの戦闘力を判断するのは難しい。我々のパフォーマンスをより理解するために、今夜データを分析する必要がある。マシンは間違いなく改善されているが、他のチームもまた向上しているようだね。

8 ネルソン・ピケ(ルノー) フリー走行1=15位/2=10位
両セッションとも走り始めの時間帯は路面が滑りやすかった。雨が降ったのは厄介だったけれど、僕らはプログラムのほとんどをこなせた。タイヤを比較し、いくつかのニューパーツを試せたんだ。フェルナンドとは異なったプログラムで走行していたこともあり、今夜見直すべきデータは豊富にあるので、チームは可能な限り多くのことを学べるだろう。シルバーストンよりもさらにコンペティティブになっている感触があるが、金曜日に多くのことを語るのは決して簡単ではないね。

9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) フリー走行1=4位/2=5位
今日は僕にとっては標準的な金曜日だった。天候にいろいろと影響され、これが週末全体にとってのテーマになるだろうけどね。ふたつのタイヤコンパウンドを試し、セットアップの作業を行ったが、路面が湿っぽい時間帯があり、ふたつを比較するのは決して簡単ではなかった。全体的にはすごく満足しており、両セッションのリザルトを見て今週末を楽観している。チームにとってホームレースのひとつだし、僕らをここでサポートしてくれている人たちのために良い仕事ができることはすごくうれしい。良いスタートが切れているが、改善すべき箇所はまだ残っている。

10 ティモ・グロック(トヨタ) フリー走行1=19位/2=15位
ここは僕のホームレース。グランドスタンドでファンをすでに見られたのはうれしいし、彼らの前でドライブできるのはいい気分だった。今日のプラクティスは僕にとってとてもトリッキーだった。最初のプラクティスでは完璧なバランスを見つけるのに少し苦労したが、両セッションの間に状態は改善し、2回目のプラクティスの出だしはすごく良かった。セッション終盤に向け、セットアップに関しては最適な方向性にはなっていなかったと思う。我々はデータを見て、復活できる方法を見つけ出す必要がある。ホームレースでよいパフォーマンスをしたいというモチベーションが高まっているので、ハードにプッシュし、今夜できるすべてのことを行い、明日の予選に向けて良い状態になればいいね。

11 セバスチャン・ブルデー(トロロッソ) フリー走行1=16位/2=19位
今日特に難しかったのは低い路面温度。これによりタイヤにグリップがほとんど得られなかった。リヤのライドハイトを含めセットアップにいくつかの変更を加えたが、正しい方向に向かっているとは思わない。つまり、セットアップを見つけ出すのに苦労し、加えて今日の風がブレーキングの安定感を難しいものにした。特にシケインでは強い追い風となり、マシンを減速させるのにすごく苦労した。(チームメイトの)セバスチャンと僕はまったく異なったセットアップを試してみたが、結果的にどうもふたりとも似たようなラップタイムになったようだね。

12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) フリー走行1=17位/2=18位
走行タイムは良くないが、僕らは今日良い仕事ができた。試したいことはすべてテストし、マシンがどのように反応しているか、なぜこのような状態にあるのかということを明確に理解できたからね。明日がウエットになるかどうかにもよるが、また違った方向性を試し、さらにコンペティティブになるはずだ。今日の雨で多少ながら走行時間を失ったが、プログラム全体に影響は及ぼさなかった。今日の内容には満足し、実際のリザルトには満足していないといったところだ。明日が雨になることを望むね。そういったコンディションではよりコンペティティブになると思うからね。

14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) フリー走行1=1位/2=4位
いい1日だった。変化しやすくて涼しい、ニュルブルクリンク特有の天候を予想していたので、今日の天気に驚きはなかった。タイヤを比較する、通常通りの金曜日のプログラムを行い、すごくいい感じできているようだ。それなりの周回も重ねられ、今夜分析すべきいい情報も得られた。スタッフはとても良い仕事をしてくれたし、チームが必要としていたことすべてをやり遂げることができたので、明日はさらに一歩先に行けそうだ。

15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) フリー走行1=8位/2=2位
午前中にターン1でエンジンが突然ストップしてしまう問題が発生したため、多くの走行時間をロスしてしまった。感謝すべきは、午後も再びドライコンディションになってくれたこと。そのため、全体的なロスはそれほど大きなものにはならなかった。午後はとてもトリッキーだったね。路面がとても滑りやすかったためいいタイムをマークするのが難しかったし、どのタイヤを装着するかの選択はこのコースではすごく重要になっているようだ。特に風がものすごく強く、最終セクターでのブレーキングはすごくトリッキーなものだった。とはいっても、僕らはいいマシンを持っていると思うので、明日が楽しみだ。当然ながら、やるべきことはまだ多く残っている。今日多くのテストを行うことができたので、これからは予選に向けて何をするのがベストなのかを見ていくよ。

16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) フリー走行1=7位/2=13位
今日はレポートするべきことはたいしてない。タイヤのウォームアップに関する問題を抱えていたが、こればかりは天候が回復するまでは継続されるだろう。天気予報を見ると、明日は気温は上昇するようだ。今日は風も、方向性を探し出すのを難しくしていた。ポジティブな状況下では、僕らが改善できるたくさんの可能性を秘めていることは分かっている。それと、金曜日のプラクティスに対するアプローチの仕方も変更したため、タイムシートのトップになることは期待していなかった。一方でロングランでは、決勝レースに向けて非常にはっきりとした前進ができた。

17 中嶋一貴(ウイリアムズ) フリー走行1=9位/2=9位
今日の天候がちょっと風変わりな1日を演出したようだ。明日は多少は良いコンディションになることを期待しているし、もう少し天候が安定してくれるよう願っている。だから、もう少し我慢強く状況を判断する必要があるね。もちろん、ここは僕にとってはF1マシンでは初めてのコース。コースはあまり簡単とはいえなかったけれど、間違いなく興味深かったし楽しめたよ。

20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) フリー走行1=20位/2=6位
いい金曜日だった。前戦から格段に改善されていることが示せたからね。6番手はチームの努力のおかげだし、いい感触だ。明日の予選でトップ10に入るのは難しいとは思うが、Q2でいいパフォーマンスを見せるというのは、十分現実味があることと感じている。今日の立ち上がりはむしろ厳しいものだった。午前中には問題を抱え、多くの周回を走れなかった。午後にもステアリングにちょっとした問題が発生し、修復に時間がかかってしまった。まあ、タイヤのレンジを含めていくつかのアイテムをテストすることはできけどね。現時点でパフォーマンスがいいか悪いかを判断するのは難しい。何せ、走り始めは良かったものの、その後終盤になると状態が下り坂になってしまったのだから。加えて、天候を予想するのも非常に難しい。典型的な“アイフェル・ウェザー”だったからね! 毎時間状態が変化し、非常に寒いかと思ったらその後は日差しが差すほどになったりとね。ハードタイヤの温度を上げるのは難しいだろうが、明日は戦略で勝負して、それがうまい方向にいくことを祈っているよ。

21 ジャンカルロ・フィジケラ(フォース・インディア) フリー走行1=5位/2=20位
チームにとっては今日は良かったと思う。各セッションでどちらかのドライバーがトップ6入りしたんだからね。最初のセッションはいいポジションにつけられとても良かった。しかし、午後は非常に残念な結果となった。まだ濡れていた縁石に乗ってスピンし、バリアに衝突してしまった。2回目のセッションはうまく行くと思っていたのだが……。でも、明日はまたQ2に進出できそうな状態にいることは勇気付けられるね。

22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) フリー走行1=2位/2=3位
まずまずの1日だったし、マシンのセットアップでは良い前進ができた。まだいくつかの場所ではスピードが不足しているので、今夜データを分析し状態を改善させる必要はあるが、全体的には週末に向けてとてもいいスタートを切れた。大きな問題は寒いコンディションだね。今日の気温は、ほとんど冬のテスト時に予想しているものと同じくらいだったし、低い路面温度はハード側のプライムタイヤに関して問題を引き起こす原因になっている。もしこのような天候が続くようだったら、プライムには苦労するだろう。

23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) フリー走行1=12位/2=7位
どうやらまた寒いレースウイークエンドになりそうだが、マシンとタイヤは前戦シルバーストンとは違った感触になっている。ハード側のタイヤは本当にトリッキーで、今日はそのワーキングレンジを維持するのが難しかった。しかし、ソフト側のオプションタイヤの方はパフォーマンスがずっとよかったので、その点は期待できるね。午後にいくつかの改善をしたが、まだセットアップでは試すべきやり方が残っている。特にフロントエンドは1日を通じて常にグリップが不足していたからね。

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