WEC世界耐久選手権第6戦富士が開幕した18日、『NISSANエキジビション』と題したイベントの中で、2014年のル・マン24時間に環境技術を志向した特別枠“ガレージ#56”から参戦する『ニッサンZEOD RC』が世界で初めて公の場で走行を行った。

 このZEOD RCは、“ゼロ・エミッション・オンデマンド・レーシング・カー(Zero Emission On Demand Racing Car)”の頭文字から名付けられたニッサンの新しい“ガレージ#56”車両ZEOD RCは、ニッサンの電気自動車、リーフのリチウムイオンバッテリー技術を活用し、時速300km以上のスピードを実現。LM-GTEクラス車両を超える速さを実現するマシン。

 そんなZEOD RCは、17日に横浜のニスモ本社で初めて実車がお披露目された後富士に運ばれ、この日の走行に備えた。そして12時40分からスタートした走行枠で、ついにその姿を現すことになった。

 この日は金曜日ということもありそれほどファンの数は多くはなかったものの、スタンドに陣取る観衆を前に、最終コーナー側に登場したZEOD RCは、ほとんど音も立てずにスルスルと発進。前日ニスモ宮谷正一社長が明かしていたとおり、フルパワーでの走行とはならず、乗用車並みのスピードだったが、メインストレートを1コーナー方面に向けて走って行った。

 走行はストレート通過1回きりで、その後すぐピットに戻ってしまったが、革新的レーシングカーの世界初走行を実現した。走行は土曜、日曜も各1回ずつ行われる予定で、それ以外の時間はパドックエリアに展示されている。

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