2012年のWTCC世界ツーリングカー選手権で、シボレー・クルーズを駆りチャンピオンを獲得したロバート・ハフは、来季の活動についてWTCCだけにこだわらない考えを示した。
2003年にセアト・クプラ・チャレンジを制したハフは、1年間RMLとともにBTCCイギリス・ツーリングカー選手権に参戦、そのままハフは2005年からRMLとともにシボレーのWTCCプロジェクトに携わってきた。今季悲願のWTCCチャンピオンを獲得したハフだが、2012年限りでシボレーがWTCCワークス参戦を中止することもあり、その去就が注目されている。
そんな中ハフは、英AUTOSPORTに対し「僕はWTCCのタイトルを防衛したいと思っているよ。でも、WTCCは難しいかもしれない」と語っている。
「WTCCに出るために奮闘しているけど、すごく苦労しているんだ。DTMやオーストラリアV8スーパーカーも魅力的だし、BTCCに戻ることも魅力的だろう」とハフ。
「他の人は、『BTCCに出ることは後退だ』と言う人もいる。たしかに名目上は後退になるかもしれないけど、でも僕はレーシングドライバーなんだ。誰かがレーシングカーを走らせて勝利を得たいのならば、僕はそこにいくまでだ」
将来に向けてハフはさまざまな交渉を行っていると言われているが、ハフには悩みがある様子。セアト・クプラ・チャレンジを制して以来RMLでずっとキャリアを過ごしてきただけに、ハフは“ぬるま湯”に浸かっていたと自らを評した。
「最終的に、どこでもドライブするかというとそうじゃないんだ。何をするにしても、慎重に動かなきゃいけない。そして最大の問題は、僕が10年近くに渡って“ぬるま湯”にいたことなんだよ」
「9年間ずっとRMLで過ごしてきて、RMLのために走ることは規定路線みたいなものだったからね。文字通り、僕はRMLの外で誰も知らないんだよ! すでにたくさんの人と交渉したけど、すごく難しいんだ。チームという意味では、僕はとても過保護なキャリアだったんだね」