ルイス・ハミルトンは、不本意な結果に終わったヨーロッパGPの後、マクラーレンがいいパフォーマンスを発揮できなかったのは、チームがリスクを避け、新しいパーツを使おうとしなかったからだと批判的な発言を行った。
マクラーレンは選手権リーダーのレッドブル・レーシングに最も近いライバルであるとみなされているが、バレンシアのストリートコースでは苦戦し、ハミルトンは4位、バトンは6位と、フェラーリ勢にもチャレンジできなかった。
ハミルトンはセバスチャン・ベッテルから89ポイント差となっており、レース直後には自分がタイトルを獲れる可能性はもうないと述べ、後にそれを打ち消している。
ハミルトンは、マクラーレンのパフォーマンスはバルセロナ以降低下しており、エンジニアたちは自分の意見を無視し、リスクを冒さないことに決めたのだとTelegraphに対して述べた。リスクを冒していれば、もっといいパフォーマンスを発揮できたかもしれないという。
「彼ら(マクラーレン)はリスクを冒したくなかったんだ」とハミルトン。
「安全上の理由でね。問題は、もしリスクを冒していたら、(レースで)フィニッシュできたかどうかだ。でもリスクとはそういうものだ」
「僕らはあとコンマ2秒速くすることができた。その速さがあればかなり強力だっただろうし、タイヤの管理をするのも楽だっただろう。僕らはリヤタイヤの温度をうまく下げることができないんだ」
ハミルトンは、エキゾーストに関するリスキーなコンポーネントをチーム上層部が使用しないことに決めたのだと示唆した。
「1戦だけでも吹き付ける量を多くすることができたのに、彼らはそれをしたがらなかった。僕は(やりたいって)全力で主張したんだけど」
チームメイトのジェンソン・バトンも、マクラーレンはリスクを冒して戦っていく必要があると述べている。
「今後新しいパーツを導入することは知っているけれど、それでは足りない。僕らはリスクを冒す必要がある。後ろとの差は大きいんだからね。このレースではメルセデスはずっと後ろだった。フェラーリ勢は僕らより上だし、レッドブル勢は手が届かないほど遠くにいる」