2010年F1第8戦カナダGPの土曜予選で、マクラーレンのルイス・ハミルトンはポールポジションを獲得、最後にマシンを惰性で走らせながらファンに手を振ることができ、本当に楽しかったと振り返った。ジェンソン・バトンは5位だった。
■ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス
ジェンソン・バトン 予選5位
自分のQ3のアタックに満足しているけど、ルイスには全く届かなかった。あれは驚異的なアタックだったね。彼はここでは毎回ポールを獲っているから、間違いなくこのサーキットのスペシャリストなんだ。5番手は僕が望んでいた理想的な位置ではないものの、全てを出し切ったし、これ以上速くは走れなかった。Q3ではいくつかのチームが異なるタイヤを履いているのが見られて良かったよ。今年こんなことが起きたのは初めてだね。レッドブルはプライムで最速タイムを出したから、レースのスタートで彼らがオーバーテイクできるかが興味深いね。タイヤはプライムの方が速いけど、レース中どこかのポイントでオプションに履き替えなければならなくなる。序盤にルイスに引っかかってしまったら、彼らはイライラするだろうね。全体的にはいいレースになると思うんだ。魅力的で、楽しく、戦略が非常に重要なレースになるよ。全てはタイヤマネジメントにかかっているから、毎周全開で攻めることが、一番短時間でフィニッシュするための最も速いやり方ではないかもしれないよ。
ルイス・ハミルトン 予選1位
P3の終盤にバリアに擦ってしまい、メカニック達は予選前に右側のサスペンションを変えなければならなかった。彼らがマシンを修理するために、とても素早く、けれどとても効率よく働く様子は驚きだったよ。オーケストラの演奏を見るようだった! 本当に、すごく感動的だったんだ。今日の午後に出ていく前に、この全ての努力の借りを返すためにポールを獲らなきゃねと、彼らに伝えたんだ。だからQ1の頭から、ちょっとした使命感を持って頑張った。
最速ラップの終わりにコントロールラインを超えた時は、なんとも素晴らしい気分だった。ターン2でチームから無線が入ってきて、僕がポールを獲ったって教えてくれた。良い走りだったことは分かっていたけど、これがベストアタックだって知らされた時、ここでのたくさんの思い出がよみがえってきたんだ。2007年にここで初めてのポールポジションを獲得した時と全く同じ、恍惚とした気分だった。
明日は面白いレースになると思うよ。このまま天気が良く、路面も良くなっていくといいね。レッドブル勢が興味深いポジションにいるのは、彼らが明日のレースをプライムタイヤでスタートするからなんだ。絶対にどこかでオプションを使わなきゃならないから、それも面白くなるだろう。セーフティカーが出たら、結果に大きく影響してくるよ。
このコース、この街、この国、ここの人々の全てのおかげで、最高にうまくいっている。大好きだよ。イギリスでレースをするのと同じような感覚なんだ。人々はとてもフレンドリーだし、ここには僕のたくさんの素晴らしいサポーターもいるから、モントリオールはいつも楽しめる。実際、スローダウンラップでクルマを止めるまで惰行運転していったのは本当に楽しかった。ファンのみんなに手を振れて、他ではできない経験だったよ。