2014年F1開幕戦オーストラリアGPは現地時間16日にメルボルンのアルバートパーク・サーキットで公式予選が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンが通算32回目となるポールポジションを獲得した。ケータハムの小林可夢偉はQ2進出を果たし、15番グリッドを獲得している。
新シーズンの幕開けを告げる開幕戦オーストラリアGP。今年もノックアウト方式で行われる予選は新たに時間配分が変更になり、全車が出走するQ1は18分。その後7分のインターバルを置いて15分のQ2が行われ、最後のQ3は12分間によって争われることになった。また今年はオプションタイヤが1セット追加され、予選Q3に進んだドライバーはQ3でのみ使用が可能(決勝前に返却)になり、逆にQ3に進めなかったドライバーは、決勝でしか使用できない規則に。Q3に進出したドライバーは、Q2でベストタイムをマークした時のタイヤで決勝レースをスタートしなければならない。
今年も雨がらみとなった開幕戦の予選は、Q1でケータハムの小林可夢偉が16番手タイムをマークし、Q2に進出する健闘を見せる一方で、そのQ2では王者セバスチャン・ベッテルやフェラーリのキミ・ライコネン、マクラーレンのジェンソン・バトンらが相次いで敗退するなど波乱の展開となった。そんななか、最終ラウンドのQ3には、メルセデス、トロロッソ、ウイリアムズの各2台とレッドブルのダニエル・リカルド、フェラーリのフェルナンド・アロンソ、マクラーレンの新人ケビン・マグヌッセン、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグという10台が進出した。
ポールポジションを決するQ3は、Q2終盤に再び降り始めた雨の影響で路面コンディションが悪化するなかスタート。そのなか、メルセデスのロズベルグとハミルトンがトップタイムを奪い合うかたちで進んだが、残り時間が5分を切ると、レッドブルのリカルドらがフルウエットタイヤから浅溝のインターミディエイトタイヤに履き替え最後の勝負に出る。一方のメルセデス勢は最後までフルウエットタイヤでアタックを続けることを選んだ。
インターミディエイトを履いたリカルドは最後のアタックで1分44秒548をマークし、見事トップに浮上して地元オーストラリアのファンから大歓声を受けると、ベッテルのQ2敗退で落胆の雰囲気にあったレッドブルのガレージも沸き返った。しかし、直後にフィニッシュラインを越えたメルセデスのハミルトンが1分44秒231でコントロールラインを駆け抜け、リカルドからポールポジションを奪うことに成功。これで勝負が決した予選は、ハミルトンが今シーズン最初のポールシッターに輝いた。
ケータハムの小林可夢偉は、Q1の途中で雨足が強まる前に1分34秒274というベストタイムを記録。Q2進出圏内に滑り込むと、その後は最後までコースコンディションも回復せず、うまく雨を味方につける戦いでチームに好結果をもたらした。