2012年F1第18戦アブダビGPの公式予選は、マクラーレンのルイス・ハミルトンが今季6度目のポールポジションを獲得した。ザウバーの小林可夢偉は16番手に終わった。
1周5.554kmのヤス・マリーナ・サーキットが舞台の予選は、現地時間3日17時から夕闇に染まるサーキットのなかで行われた。
ポールポジションを争う最終セッションのQ3に進んだのは、マクラーレン、レッドブル、フェラーリ、ロータスの各2台とメルセデスのニコ・ロズベルグ、ウイリアムズのパストール・マルドナドという10台。小林可夢偉とセルジオ・ペレスのザウバー勢は共にQ2でノックアウト。可夢偉は一向にタイムが伸びず、アタックラップでも若干ミスを犯すなど、Q3進出を争うポジションには最後まで加わることができなかった。
タイトル争いにも影響するトップ10グリッドをかけたQ3バトルではQ1、Q2をトップで通過したハミルトンが3戦連続でフロントロウを独占してきたレッドブル勢を圧倒する速さを披露。真っ先に1分40秒台に入れたハミルトンは、最後のアタックを途中で切り上げる余裕の展開で今季6度目、通算25回目となるポールを獲得した。
一方、2戦連続を狙ったベッテルは、チームメイトのマーク・ウエーバーにも遅れを取り3番手。チェッカー後にはコース上でマシンを止めるなど、ここ最近の勢いは影を潜めるかたちとなった。
しかし、ベッテル以上に苦しい戦いを強いられたのがフェラーリのフェルナンド・アロンソだ。13ポイント差でランキング首位のベッテルを追う跳ね馬のエースは、最後のアタックに向かう際にロータスのロメイン・グロージャンに前を阻まれるなど、不運も重なり7番手。決勝はまさかの3列目スタートとなってしまった。
なお、審議の対象にされたグロージャンとアロンソのピットレーンにおける行為は、ペナルティの対象とはならなかった。