フォンタナのオートクラブ・スピードウェイでIZODインディカー・シリーズ最終戦。500マイルという長丁場のレースで佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン)は後方からジャンプアップしトップ争いを展開するも、最終ラップでウォールにヒット。クラッシュし7位で最終戦を終えた。レースはエド・カーペンター(エド・カーペンター・レーシング)が勝利。ライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)が逆転で初のシリーズチャンピオンに輝いた。
西日がサーキットを照らす夕方5時50分からスタートしたインディカー最終戦。ウィル・パワー(ペンスキー)とライアン・ハンター-レイ(アンドレッティ・オートスポーツ)のチャンピオン争いに注目が集まる中、マルコ・アンドレッティを先頭に500マイルレースのスタートが切られる。
レース序盤、250周のレースが55周しか終えていない時点でポイントリーダーのパワーが単独アクシデントを起こし、チャンピオンシップを3年連続して最終戦で取り逃すこととなった。
ペンスキーのクルーたちがクラッシュしたマシンを修復しコースに復帰。パワーはエンジントラブルでリタイアしていたEJ・ビソ(KVRT)の周回を上回ることに成功した。これでポイント2位のハンター-レイは5位以上のフィニッシュでのみタイトルを獲得できない状況となった。しかし、ハンター-レイは4位でフィニッシュしてみせたのだ。
レースがもう終盤の土壇場を迎えて、トップグループを走っていたトニー・カナーン(KVRT)がクラッシュ。これでレースが終わる可能性もあったが、インディカーは即座にレースを中断した。グリーンフラッグ下でレースを終えるためだ。
もうレースは10周を切っており、ハンター-レイとすればそのままチェッカーとなって欲しいところだったが、コースの清掃がなされ、レースは残り6周で再開された。トップはダリオ・フランキッティ(チップ・ガナッシ)、2番手はカーペンター、3番手にハンター-レイで、4番手に佐藤琢磨が続いていた。
リスタート後もフランキッティはトップをキープ。しかし、最終ラップのターン2でカーペンターが前に出た。そして、その直後に琢磨がターン2でクラッシュ! イエローフラッグとなり、そのままレースはチェッカーを迎えた。ウイナーはイエローが出される直前にトップを奪っていたカーペンター。彼は自分のチームを結成した最初の年に勝利を勝ち取り、フランキッティはインディとフォンタナ、ふたつのの500マイルレース制覇を逃す2位となった。3位はスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)だった。
ハンター-レイは最後まで戦い続ける姿勢を崩さなかった。5位フィニッシュを確保するのではなく、ひとつでも上の順位を目指して戦い続けたのだ。結果的に惜しくも表彰台は逃したが、最も重要な初タイトルを掴み取った。
「タイトルを獲得できた。でも、まだ何が何だかわからない。チームの力だ。今週は本当に大変な戦いになっていた。実は凄い苦戦を強いられていたんだ。でも、それを絶対に外には漏らしたくなかった。それが、レースでのマシンは素晴らしいものになっていた。全力で500マイルを戦った。まだタイトルの嬉しさは湧いて来ていないけれど、夢が叶った。信じられない」とレースを終えてマシンを降りた直後のハンター-レイは語った。
琢磨はインディ500と同じく最終ラップにクラッシュした。21番グリッドからスタートして優勝争いに加わった琢磨とチームの能力には素晴らしいものがあるが、最終ラップのアクシデントを二度起こしてしまった。
「凄くエキサイティングなレースだった。しかし、最後が残念な形になってしまった。最終ラップのターン1からターン2で突然リヤのグリップがなくなった」と話していた。「素晴らしいシーズンだった。来年もインディカーで戦いたい」とも彼は語った。
