ほんの2週間前にはF1キャリアが終わってしまったかのように思われたジェンソン・バトンだが、新チーム、ブラウンGPで今季参戦が決定、将来このチームで再び表彰台の頂点に立ってみせると語った。
9日、バトンは、バルセロナF1合同テストでニューマシンBGP001の本格的な走行を初めて行い、午前中のセッションではいきなりトップタイムをマーク、その後タイムを更新されたものの、最終的に4番手と健闘した。
冬の間、スクーデリア・トロロッソと契約するのではとのウワサもあったが、バトンは、キャリアに1年空白ができるリスクを承知しながらも、元ホンダF1チームにこだわり続けた。チーム継続のために、ロス・ブラウンもホンダ側も多額の資金を持ち出す必要があったと見られているが、バトン自身も報酬の大幅カットに応じたようだ。
「全員が犠牲を払う必要があった」と彼は、テスト初日を終えた後、ロイターに対して語った。
「1年前とは状況が大きく変わってしまった。でもそんなことは全く気にしない。僕はレースがしたいんだ」
「家でじっとして何をしろっていうんだ? 今の僕には、これ以外何もない。僕は29歳で、自分ではまだまだ若造だと思っている。F1で証明しなければならないことが山ほどある。もし(ホンダの撤退が)5、6年先だったら、黙って去って、何か他にやることを探しただろう。でも現時点ではそれは僕の目指すところではない。グリッドにつき、まだまだ優勝を重ねていけるということを証明するのが目標なんだ。ブラウンGPとなら、将来それを実現する可能性は十分ある」
「この数年に生気を失いかけていたとは言わないけれど、この(ブラウンの買収の)ようなことが起こると、エキサイトするよ。新たなスタートを切ることができるんだからね。若返ったような気分だ。F1マシンに乗り込むのが、すごくエキサイティングなんだ。2000年の時のような気分だよ。でもあれから9年の経験を積んでいるから、今完璧なポジションにいる。経験も積み、同時に、目標を達成したいという強い気持ちを持っている。そしてそう感じているのは、チームの中で僕ひとりではない。全員がそう思っている。僕の予想では競争力が高く、過去のふたつのマシンとは全く異なるマシンを作り上げただけにね」
F1 ニュース
バトン「ブラウンGPでなら再び勝利も狙える」
