F1のポイントリーダーであるジェンソン・バトンは、不死鳥のように蘇ったブラウンGPは、F1の長い歴史の中でも最も驚くべきストーリーのひとつとしていつまでも残るだろうと語った。

 モナコでも再び完璧な走りを見せて、今季6戦中5勝目を挙げたバトンは、モンテカルロのストリートでの勝利は他とは異なると述べた。
「この週末の前に僕は、もし勝ったとしてもその重みは他の勝利と同じだと言った」とバトンは振り返る。
「(でもそれは)本当はウソだ。自分からプレッシャーを取り除こうとしていたんだ。ここでの勝利はとても特別だよ。ここは(他の)どんなサーキットとも全く違う。もしバルセロナで速かったら、他のほとんどのサーキットで速いだろうけど、ここは全く違うんだ。勝てて最高の気分だ」

 集中力を保って走り続けるのはとても難しかったが、最後の2周にやってようやく楽しむことができたとバトンは言う。
「最後の15周はキツかった。少しでも集中力を失ったら、何が起こるか分からないからね。ドライビングのことを考えないというわけではないけど、心の一部が何か他のことを考えているんだ。でも最後の2周は、僕のキャリアの中でも一番楽しいラップだったと思う。その瞬間をひたすら楽しむことができたよ。大きなリードを築いていたから、モナコを勝つことを楽しめばよかったんだ。子供のころにいつも夢見ていたようなことだよ。テレビで見てもすごいなぁと思うけど、実際にここをドライブして勝つというのは、最高だとしか言いようがない。本当にハッピーだ」
「最後の2周になって、ようやくモナコを見回すことができた。ピット前を通り過ぎる時、チームの皆が見えて、僕のフィジオのミッキー・マッスルズがピットボードを振っているのが見えた。素晴らしい気分だった」
「そして、フィニッシュした後……僕はモナコで表彰台に上るのが久しぶりだったんだ。(パルクフェルメに)来るよう指示されているんだと思って、他のマシンと一緒にそっちに行ってしまった。それでコースを走る羽目になったんだ。別の道は人でいっぱいだったから、他にどうしようもなかったんだ」

 バトンは、この新チームが成し遂げている偉業は、間違いなくF1の歴史に残るだろうと断言した。
「僕にとっても、ブラウンにとっても、ルーベンス(・バリチェロ)にとっても、特別な週末だったと思う。ブラウンの1-2が達成できて、本当に最高だ。信じられないよ。チームの皆にとって素晴らしい瞬間だ。彼らはすごく感激するだろうね。本当によくやったよ。このチームの今年のパフォーマンス、そして新チームがモナコで勝ったこと――それは間違いなく歴史に残るだろう。最高の気分だ。ここで勝つのは特別なことなんだから。僕はモナコで勝ったんだね。しばらくはこの素晴らしい気分が続くと思う」

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