今季はIZODインディカー・シリーズでルーキーとして参戦していた元F1ドライバーのルーベンス・バリチェロが、地元ブラジルの国内選手権“ストックカー・ブラジル”に参戦することになった。
バリチェロは、12月9日に開催されるシリーズ最終戦インテルラゴスにフルタイム・スポーツチームからゲスト参戦する予定で、バリチェロとインディカー・シリーズでチームメイトであるトニー・カナーンが運営する子どもたちの慈善団体に、23万ブラジルレアル(約880万円)の寄付をすることを条件に、参加のオファーを受け入れたという。
最終戦インテルラゴスでバリチェロは元GP2ドライバーのザンデイーニョ・ネグラオのチームメイトとしてプジョー408をドライブする予定で、10月15日にクリティバでテストを行うという。
「いつもストックカーのレースを見るたびに、『いつか自分もあそこでレースをするだろうな』と思っていたんだよ」とバリチェロ。
「このオファーが来た時、IBK(インスティチュート・バリチェロ・カナーン)への寄付についての可能性を説明したんだ。オファーを受けることは難しい決断じゃなかったよ。僕がレースに出ることを決めたことで、すでにレースが始まる前に、貧しい子どもたちは勝利を得たんだから」
ストックカー・ブラジルには、元F1ドライバーのアントニオ・ピッツォニアやリカルド・ゾンダなども出場している。これまでF1をはじめツーリングカーの経験がほとんどないバリチェロだが、「確かに、こういうレーシングカーでの経験は想像でしかないよ。クルマに乗り込んでも全然違うし、何しろタイヤが見えないんだからね!」と語る。
「だけど今年、僕はインディカーで本当に細かいセッティングを経験してきた。それと大きな違いがあるとは思わないね。テストもあるし、団体のために尽くしつつ、ブラジルのみんなの前でストックカーを走らせる姿をみてもらうつもりだ」