3日、バレンシアでのF1合同テストが最終日を迎えた。12チーム12人のドライバーが参加し、ロータス・ルノーのロバート・クビカが3日間総合でのトップタイムをマークした。
クビカは革新的なエキゾーストを備えた新車R31をドライブし、95周の中で1分13秒144のベストタイムを記録した。クビカは3周のショートランの最初のフライングラップで1分13秒台に3回入り、終盤行ったロングランでは1分16秒台中盤から17秒台のタイムだった。
フォース・インディアのエイドリアン・スーティルが2番手。スーティルは2010年型マシンで周回を重ねる中、序盤に行った3周のショートランで1分13秒201をマーク、クビカに破られるまでトップに位置した。
3番手にはマクラーレンの2010年型マシンをドライブしたジェンソン・バトンがつけた。ピレリタイヤを初めて試したバトンは、タイヤテストを中心に行っている。
レッドブル・レーシングのマーク・ウエーバーが新車RB7で4番手。前日の初走行ではトラブルに見舞われたウエーバーは、この日、本格的な走行を開始した。序盤の7周のランでは1分15秒台から16秒台、20周のランでは1分16秒台中盤から15秒台序盤で走行。この日彼が記録した上位タイムは5周から7周のランでのものであるため、タイムを追求していればベストタイム1分13秒936より大幅にいいタイムが期待できたものと予想される。
フェラーリからはフェリペ・マッサが初登場。マッサは12周を走行したところで新車F150にオイルリークがあり、マシンから出火、修復のために4、5時間がかかり、マッサはセッション残り2時間のところでようやくコースに復帰した。3周のランで記録した1分14秒017でマッサはこの日の5番手となった。
6番手はヴァージンの2010年型マシンをドライブしたティモ・グロック。グロックは12周のランを繰り返し、主に1分17秒台で走行していたが、1周のアタックで14秒台を出している。
ウイリアムズのルーキー、パストール・マルドナドが7番手。新車FW33でロングランから始めたマルドナドは16秒台で走行、午後にはショートランに移行し、14秒台に入った。
ザウバーからは前日に続きセルジオ・ペレスが走行、8番手につけた。ペレスはC30でタイヤ評価とセッティング変更の作業を行った。9周走行したところでギヤボックスを交換、午前中の2回のロングランでは1分15秒台で走行し、その後のショートランで14秒台に入った。
メルセデスのミハエル・シューマッハーが9番手に続いた。シューマッハーは新車MGP W02で信頼性のテストと多くの周回を重ねることを目標に走行した。午前中はショートランを行い、その中で1分14秒台をマーク、午後のロングランではほぼ一貫して16秒台中盤で走行、時々15秒台に入っている。
10番手はトロロッソのセバスチャン・ブエミ。ブエミは新車でタイヤテストを行うとともにKERSのチェックも行った。5周のランの中でブエミは1分17秒台から15秒台で走行、ベストタイムは14秒台に入り、10番手となった。
HRTのナレイン・カーティケヤンは、ブエミから約1.7秒の差で11番手。カーティケヤンは5周以内の短いランを繰り返した。
チーム・ロータスのヤルノ・トゥルーリが新車T128を初走行し、最下位12番手となった。前日トラブルが出たパワステの部品が届かず、トラブルを修復できなかったため、トゥルーリはインスタレーションラップを繰り返すにとどまり、システムチェックと空力テストを行った。
ロータスは翌日も走行を続けるが、他のチームはこの日が最終日となった。次回テストはヘレスで2月10~13日に行われる。