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ラリー/WRCニュース

投稿日: 2015.06.30 00:00
更新日: 2018.02.17 08:59

パイクス2位の田嶋「今後も参加を続けていきたい」


2015.6.28 コロラドスプリングス U.S.A – パイクスピークEVチャレンジ実行委員会

2015 パイクスピーク・ヒルクライム レースレポート
6.28 決勝:総合1位2位を電気自動車が独占!

 6月28日(日)、第93回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム 決勝レースが、コロラド州、コロラドスプリングス、パイクスピークを舞台に行われた。

 TEAM APEV with MONSTER SPORTでは、4年目のチャレンジにあたって新型マシン"Tajima Rimac E-Runner Concept_One"を新規開発し投入した。開発は短期間だったが、将来の市販車に繋がる技術を導入し、1.1MW(メガワット:約1500PS)もの最高出力ながら、四輪トルクベクトル制御によって、安全で速く走れる、電気自動車の究極的高性能を追求したマシンだ。

 決勝日は朝から快晴となり、素晴らしいレースを予感させた。レースは二輪車部門からスタートし、次いで四輪車部門へ。"Tajima Rimac E-Runner Concept_One"を駆るモンスター田嶋は、4番目の出走となった。同じエレクトリック・モディファイド部門のライバル、リース・ミレン選手が先にスタートし、モンスター田嶋が後を追う。スタート地点では、電気自動車ならではの怒涛の加速に観客から歓声が上がった。

 スプリットタイムでは、セクション1、セクション2でビハインドを負うが、セクション3ではほぼ同タイムを並べ気を吐いた。しかし、その後はメカニカルブレーキのトラブルで大きくタイムロスを喫しながらも4300mの山頂まで駆け上りフィニッシュ。タイムは9分32秒401を記録し、見事に自己記録を11秒以上短縮した。※

 しかし、午後になってから天候は崩れ、山頂付近ではヒョウで一面の銀世界となり、麓では激しい雷雨に襲われてレースは一時中断した。30分程で雨も上がりレースは再開したが、コースは、グレンコブまでの短縮コースとされた。したがって、山頂までの全区間を走破したエントラントも、そのタイムは無効となり、同じくグレンコブまでのタイムが正式結果となった。この過酷な自然こそパイクスピーク・ヒルクライムの醍醐味であると同時に多くの自動車メーカーの車両開発チームがこの山を訪れる理由でもあるのだ。