ニコ・ヒュルケンベルグのザウバー移籍には、将来的に彼の起用を考えているフェラーリの意向が絡んでいるといわれている。

 ヒュルケンベルグはフェルナンド・アロンソの来季チームメイトの有力候補とみなされていたが、フェリペ・マッサが残留することが決まった。まだ正式発表はなされていないものの、ヒュルケンベルグはフェラーリ入りの可能性が消えた後、ザウバーとの契約を結んだといわれている。この移籍はフェラーリの意向が働いた結果でもあると英AUTOSPORT誌が伝えた。

 現在25歳のヒュルケンベルグは非常に評価が高く、1年のインターバルの後にフォース・インディアでF1に復帰した今年、最高位4位を獲得し、現在ランキング12位に位置している。
 来季トップチームへの移籍を果たせなかった場合、ヒュルケンベルグはフォース・インディアに残留するものとみられていた。チーム側はオプションを行使したが、ヒュルケンベルグを残留させるためのパフォーマンス上の条件を満たせなかったといわれている。

 ヒュルケンベルグはトップチームではなくザウバーに移籍することになったものの、今季ザウバーはフォース・インディアより優れたパフォーマンスを見せ、ここまで4回の表彰台を獲得しており、エンジンを通してフェラーリとのつながりもある。
 フェラーリはヒュルケンベルグを高く評価しており、将来の獲得を視野に入れて、ザウバーでの彼のパフォーマンスを観察していくつもりだということだ。

 ヒュルケンベルグの2013年フェラーリ入りの障害となった要素のひとつは、フェラーリのコンパクトなコクピットにはヒュルケンベルグが長身すぎたことで、この点は他の候補だったマーク・ウエーバーやポール・ディ・レスタにも不利に働いたといわれている。

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