20日、国際法廷に出廷したピレリは、自身はFIAからの懲戒処分の可能性にさらされる立場にないと主張した。
5月のピレリタイヤテストでメルセデスが今季型マシンを使用、それがレギュレーション違反に当たるとして、この件は国際法廷に委ねられた。20日、FIA、メルセデス、ピレリの出席の下、審問が行われた。
ピレリの代理人ドミニク・デュマは、ピレリはFIAが管轄するイベントの競技者ではなくサプライヤーであるため、FIAにはピレリを裁く権限はないと主張した。
「ピレリはこの懲戒に関する手続きが理解できない。ピレリはFIAから与えられた権利を持って行動しているにすぎない」とデュマは述べている。
デュマは、2008年の“クラッシュゲート”において、フラビオ・ブリアトーレに対してFIAが下した処罰が後にフランスの大審裁判所で破棄されたことを例に挙げ、FIAが処罰できるのはFIAのメンバーおよび競技者のみであると述べている。
一方でFIAの代理人、マーク・ハワードは、ピレリにF1レギュレーションを守る義務があることは、FIAとの契約条項の中に記されていると主張した。
「ピレリが規則、つまりF1スポーティングレギュレーションおよび国際スポーツ法典に拘束される立場であることは明らかであると申し上げる」