2009年F1第16戦ブラジルGPの初日フリープラクティスが終了し、1回目のトップ、マーク・ウエーバーや2回目のトップ、フェルナンド・アロンソをはじめ、各ドライバーが、それぞれの1日について語った。
2009年F1第16戦ブラジルGP金曜日ドライバーズコメント
1 ルイス・ハミルトン(マクラーレン) フリー走行1=5位/2=10位
いい金曜日になった。最速ではなかったが、ロングランのペースはとても安定していた。レッドブルほどスピードはなかったけれど、ブラジルでは伝統的に僕らはあまり速くはないから、今日のペースにはとても満足している。過去のレースを見ると、予選では速かったが、決勝ではそれほどでもなかった。KERSは予選では1周でコンマ4秒に近い価値がありそうだし、決勝でもその半分ほどは速くなるだろう。明日の午後に向けては楽観しているし、今日示せた安定したスピードが決勝で生きてくるだろう。
2 ヘイキ・コバライネン(マクラーレン) フリー走行1=4位/2=17位
建設的な1日だった。今日のタイムからは必ずしもそれが分からないかもしれないが、良い前進ができた。予定していたプログラムに沿って作業を行い、決勝用のペースと両方のタイヤコンパウンドの評価に集中した。両タイヤともとてもいいスピードで走行できたし、デグラデーションにもほとんど苦しめられなかった。決勝用のペースはいいと思うよ。
3 ジャンカルロ・フィジケラ(フェラーリ) フリー走行1=15位/2=20位
2回目のセッションで18番手と20番手というのは、僕らにとって満足できる結果ではないが、サッカー的な表現をすれば、非常に熾烈な戦いになっているんだ。今年はずっとそうだけどね。その上僕らは2010年に向けて多くのことを試しているから、自分たちの位置関係をライバル勢と比較するのはさらに難しい。僕らはセカンドセクターで本当に苦しんでいる。ここは最も空力的なダウンフォースを要求される場所で、それこそF60があまり得意としている分野ではないからね。明日はいい予選結果を得るためにはわずかなミスも犯さないことが極めて重要だ。ここではわずかコンマ1秒、またはそれ以下の遅れでQ1落ちしてしまうだろうから。
4 キミ・ライコネン(フェラーリ) フリー走行1=10位/2=18位
今日の金曜日は今シーズン僕らが経験した他のグランプリ、特にここ最近のレースと比べて大きな違いはなかった。タイムはものすごく接近しているから、少しよくするだけでも順位は一気に上がるだろう。とはいっても、僕らは間違いなく難しい週末に直面している。タイヤにはグレイニングが起き、特にセカンドセクターではその症状を顕著に感じた。でも、ここではそういったことがしょっちゅう起きているし、路面にラバーが乗ってくれば、状況は改善してくると信じている。
5 ロバート・クビカ(BMWザウバー) フリー走行1=14位/2=12位
今日は異なったダウンフォースレベルを試し、決勝に向けてロングランを行った。しかし、信頼できる結果を得るのはすごく難しかった。何度か小雨が降り、ふたつのセッションでコンディションが頻繁に変わっていたんだ。
6 ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー) フリー走行1=12位/2=15位
最初のセッションがまったく良くなかったので、その後多くの変更を加えた。この変更はマシンの向上につながったが、バランスは望んでいたものにはまだなっていない。やるべき作業が残っているね。路面は予想していたより良かったから、昨年に比べて不満を言うことでもないかな。もちろんまだバンプが残っているが、心配することはないよ。
7 フェルナンド・アロンソ(ルノー) フリー走行1=16位/2=1位
天候が常に変化していたので、今日は簡単な1日ではなかった。天候のせいでマシンのセットアップに集中するのが難しかったが、最終的に僕らは上々のタイムでいい走りをすることができた。明日もこの調子でいい作業を続けていけることを願っている。天候が今週末のカギになってくると思うので、どんな変化にも素早く、フレキシブルに対応する必要がある。興味深いウイークエンドが待っているだろうし、予選にいい状態で臨めるように明日午前中の作業を最大限にうまく生かしたいと思う。
8 ロメイン・グロージャン(ルノー) フリー走行1=20位/2=11位
今日はとてもうまく行ったが、天候が予測不可能だった。良い状態になるように作業を続けているし、明日の午前中にはタイムを向上させるためのハードワークが必要だね。インテルラゴス・サーキットを初めて体験したが、素晴らしい場所だ。もちろん、決してやさしいコースではないし、アップダウンがものすごく多くてチャレンジングだけどね。明日も予選と日曜日のレースに向けた準備を完了させる作業と共に、コースを学ぶ必要がある。
9 ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ) フリー走行1=11位/2=6位
今日はすべてうまく行き、通常の金曜日の作業を行った。フリー走行1回目、2回目とも、雨に見舞われ、普通より難しいセッションになり、特に午前中は、グリップがまったく感じられなかった。しかし、天候が不安定の中、違うセットアップをいくつか試し、私たちは正しい方向に進んでいると思う。このトラックではマシンの調子は極めて良く、大きな問題はなかったので、残りの週末もこの調子を維持できればと願う。前戦の鈴鹿で好成績を収めたので、モチベーションが上がっていて、その調子を維持できると思う。
10 小林可夢偉(トヨタ) フリー走行1=18位/2=13位
今日は初めてF1を走行する週末を迎え、素晴らしい経験をすることができた。また、ブラジルで走行するのも初めてだ。このトラックはドライバーにとっておもしろく、とてもチャレンジングだ。今日の作業はうまく行った。にわか雨のために完璧な天候ではなく、トラックの表面の状態は不安定だった。セッション中もコンディションが変わったので、セットアップの判断を適切にすることや、各コーナーの特徴を詳しく知るのが難しかった。最後には、良いリズムを見つけ、マシンの競争力を示せたので、良い1日だった。まだまだできることがあるので、エンジニアと一緒に、私にとって初めての予選に向けて、懸命に準備を続けたい。予選を楽しみにしていて、自信を持って臨みたい。
11 ハイミ・アルグエルスアリ(トロロッソ) フリー走行1=19位/2=19位
このサーキットでの初めての1日を楽しめた。高速コーナーと低速コーナーがいい感じでミックスされているので、ドライブするのが楽しい。全体的にプラクティスはうまくいった。路面がちょっと濡れているときはコースはトリッキーだったけどね。まだコースを学んでいる途中だし、スピードも上がってきている。マシンのセットアップも向上できる余地がまだ残っている、特にソフト側のタイヤを装着したときにね。とはいっても、すでにかなりいい状態になっている。
12 セバスチャン・ブエミ(トロロッソ) フリー走行1=13位/2=2位
午後のセッションではとてもコンペティティブな感じだったので満足している。午前中のアクシデント後にメカニックが素晴らしい作業でマシンを修復してくれたんだ。高速走行中にリウッツィの後ろにつき、彼はレーシングライン上でスロー走行していたので、それを避けようとしたら、縁石を乗り越えて、コントロールを失い、スピンしてしまった。このコースを初めて走行したわりには、まずまずのスピードを見せられたと思う。今日の作業でマシンのベースは固まったから、すべてのデータを見て、明日はそれをどう向上させられるかだね。今日のセッションで、日本での僕らのスピードが決して1回限りのものではなかったことを示せた。残りの週末に向けて自信になったよ。
14 マーク・ウエーバー(レッドブル・レーシング) フリー走行1=1位/2=4位
今日はこれが僕らに可能なほぼ最大限の結果だったと思う。トリッキーなコンディションだったが、コース上で最適な時間を使えるようにスタッフが素晴らしい仕事をしてくれた。コースのあちこちで雨を避けながらだが、できる限りすべての作業のタイミングを計った。これまでの金曜日の中でも、より励みになるような1日だったのでよかった。明日もこのまま続けばいいね。チャンピオンシップは日に日に状況が変化しているので、予選が本当に楽しみだ。僕らにとっていい結果にいなるはずだよ。
15 セバスチャン・ベッテル(レッドブル・レーシング) フリー走行1=3位/2=7位
すべてにおいていい金曜日だった。多くの周回を走ったにもかかわらず、今回もエンジントラブルのないプラクティスデイになった。(エンジンサプライヤーの)ルノーには感謝したい。それ以外でも、今日はプラクティス全体を通して僕らは速かった。これからデータを分析して、マシンをさらに向上させられることを確信している。明日さらに前進させられるだけの十分な時間はあるはずだよ。天候に関しては、今日は雨が降ると予想されていたけれど、結果的にそれほど多くは降らなかった。それはつまり、日曜が雨ってこと? どうなるかな。
16 ニコ・ロズベルグ(ウイリアムズ) フリー走行1=8位/2=8位
今日は予選と決勝に向けたタイヤのテストを行った日だった。だいたいのことは予想できているが、決勝についてはまだ完全にはクリアになっていない。もちろんそれは、路面がどれくらい向上していくかによっても変わってくるだろう。マシンのダウンフォースレベルのチェックにも時間を費やした。でも、これは毎回難しい作業で、いい妥協点を探す必要がある。いいラップタイムを刻みたいが、もう一方では決勝ではストレートでオーバーテイクされないようにしなければならないからね。セットアップに関しては、いくつかのファインチューンを行った程度。このコースに関しては、セットアップを大きくいじることにはならないと思う。全体的には、良い1日になったし、いるべきポジションにもつけらている。
17 中嶋一貴(ウイリアムズ) フリー走行1=6位/2=14位
天候が非常にトリッキーだったが、幸運にもドライコンディションで走行することができた。多くのことを試し、明日に向けてどういった方向性で進むべきかも把握している。ニュータイヤを装着して走行しだすと、小雨が降り出してくるという状態だったので、いいラップタイムを記録することができなかった。
20 エイドリアン・スーティル(フォース・インディア) フリー走行1=9位/2=9位
今日は大きな問題もなかったしOKだった。いつもどおりタイヤの比較をはじめとしたあらゆる作業を行った。マシンのバランスにはとても満足していたので、マシンにこれといった大きな変更はしなかった。あとは路面が回復してグリップが出てくるまで待ち、プログラムに従って作業を行った。天気はちょっと大変だったけれど、実際にはみんなもっと雨が降ると予想していたのに小雨だったね。特に2回目のプラクティスでは、路面がある場所では濡れていて、違う場所では乾いている状態だったので、コースインするタイミングが重要だった。今日のチームの前進には満足しているし、明日の予選もいい1日になればいいね。
21 ビタントニオ・リウッツィ(フォース・インディア) フリー走行1=17位/2=16位
この予期できない天候下では、路面が最適な状態になるちょうどいいタイミングでコースインすることが重要だ。つまり、この日の結果は本当の力関係を示していないだろう。まだマシンバランスは100%の状態ではないので、改善させる作業を行う必要がありそうだが、全体的にはマシンは変更を加えた分だけちゃんと反応してくれている。残念なことに、いいラップタイムを出しに行ったときに必ずトラフィックに捕まってしまったが、明日に向けて正しい方向に進んでいることには満足している。いい予選になると思うよ。特に、もし天候が今日のように予測が難しいものになるか、もしくはもっと雨が降ってくれればね。今年はそういったコンディションでは僕らはとてもコンペティティブだったからね。
22 ジェンソン・バトン(ブラウンGP) フリー走行1=7位/2=5位
今日は予想以上に多く走り込めた。本格的な雨が予想されていたけれど、軽い小雨しか降らなかったからね。プライムタイヤを装着した状態でのマシンはとても良く動いている。それには励まされるし、ペースも良かった。オプションタイヤでは1周アタック時のバランスにちょっと苦しんでいるので、それを今夜中に改善させて、予選に備えたいね。
23 ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP) フリー走行1=2位/2=3位
今日集中したことは、レース用のセットアップを評価すること。タイムは1日を通じてコンペティティブには映っていなかったかもしれないが、今夜あらゆるオプションを分析する時に、収集できたデータがとても役に立つだろう。マシンは、1日の終盤にでソフト側のオプションタイヤを履いたら良い感触があったし、いいラップを刻めた。今日はサーキットで走行できて良かったし、成果にも満足している。ホームグランプリの週末を上位からスタートできてハッピーだよ。