ルノーF1のマネージングディレクター、フラビオ・ブリアトーレは、ブラウンGPは新チームであり、今年分配金を受け取る権利はないと主張した。

 ジェンソン・バトンとルーベンス・バリチェロへの批判に続き、ブリアトーレは今度はロス・ブラウンとそのチームに対する批判を行った。先週のFIA国際控訴裁判所において、ブラウン、トヨタ、ウイリアムズが使用しているダブルデッカーディフューザーが合法であるとの決定が下ったことで、残りの7チームは巨額の予算を用意してマシンのリデザインを行わざるをえなくなった。これに対してブリアトーレは激しい怒りを表し、ブラウンはフォーミュラワン・チームズ・アソシエーション(FOTA)の技術代表の役職から降りるべきだと主張、5月6日の会合でそれを提案すると述べた。ブリアトーレはデイリー・テレグラフに対し、「誰だって(ブラウンよりは)いい。街で最初に出合った中国人タクシードライバーだっていいぐらいだ」と発言している。

 また、ブリアトーレは、問題のディフューザーが合法であると決定づけられたことで、F1の信用は大きく損なわれるおそれがあると主張、さらに、テレビ放映権の分配金や輸送費などとして2009年にブラウンが受け取ることになっている3,000万ポンドの金は、支払われるべきではなく、他の9チームに分配されるべきであると主張している。ブラウンGPは新チームであるため、ホンダが受け取るはずだったそういった金についても、それ以外のプライズマネーについても、受け取る資格はないのだと、ブリアトーレは述べている。

「一部の人間は反対だが、ルカ・ディ・モンテゼモロはブラウンGPをサポートすることでFOTAをひとつにまとめようとしているし、エンジンを供給しているマクラーレンも同様だ」とブリアトーレが中国GPの週末にイタリアプレスに向かってコメントしたと、ピットパスが報じている。
「だが、ロス・ブラウンは我々(FOTA)の技術代表になり、私の予算を超える金を使わせようとしている。幸いホンダの金がまだ分けられていないから、それについて話し合うよ」
「私の提案はこうだ。ブラウンは誰よりも金を持っている。チームの支払いはすべてホンダ持ちで、さらに(ホンダから)1億3,000万もの金が出ている。確実に私より金持ちだ」
「現在私は、どこからか金を調達してくる必要に迫られている。誰もがブラウンのマシンより1秒も遅いという状況のまま、シーズンを終えるわけにはいかない。したがって、金の分配をしっかり見直す必要がある。おそらく3,000万ほどになるだろう」

「FIAはあれは新しいチームだと言い、我々もそれに同意した。あれは新しいチームだ。間違いない。ホンダは公式にF1から撤退すると発表した。このチームはブラウン・ホンダと呼ばれているわけではなく、ブラウンだ。したがって、この点でFIAの言っていることは正しいと私は思う。FOTAのコマーシャルチェアマンとして私は、あのチームが新規チームであるというFIAの裁定に我々は従い、3年間は輸送費等を受け取る権利は一切与えられないよう、提案を行う」

 一方ブラウンは、これに冷静に対応している。
「フラビオはずいぶん派手にやっているね。彼はジョークの達人であり、それを得意としている。でもそれに応戦する気はないよ。彼がFOTA内の問題を公に持ち出したのは残念だが、あれも彼のやり方だ。私としてはコメントを控えたい」
「FIAは我々は新規エントリーであると判断した。彼らがそういった決定を下した理由は理解しており、我々はそれを尊重する。金銭面については、私としては発言を控えたい。ただ、FOTAは、このチームが今後も活動を続けていくためのチャンスを与えてくれることに非常に協力的であり、解決法を見いだしてくれたFOMも同様だったということは言っておきたい」

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