9日にスペインのヘレス・サーキットで行われた合同テスト3日目は、メルセデスのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
テスト3日目を迎えたヘレスは連日の快晴。この日は多くのチームでドライバーの交代が見られ、レッドブルのセバスチャン・ベッテルをはじめ、マクラーレンのルイス・ハミルトン、ウイリアムズ・ルノーに乗るブルーノ・セナと注目のドライバーが登場した。しかし、この日ファンの視線を一身に浴びたのはフェラーリのフェルナンド・アロンソ。地元の英雄、アロンソの新車初ドライブを見ようとサーキットは大勢のファンで溢れかえった。
そのなか、この日のトップタイムをマークしたのはメルセデスのニコ・ロズベルグだ。2011年スペックのW02を走らせたロズベルグは、前日のミハエル・シューマッハーのベストタイムをコンマ9秒削り、メルセデスに2日連続のトップタイムをもたらした。なおメルセデスはライバルより一足先にこの日でテストを切り上げ、次回バルセロナでの新車デビューに体制をシフトさせる。
2番手タイムは、キミ・ライコネンからマシンを引き継いだロメイン・グロージャンで、こちらも前日マーク・ウエーバーが記録した新車のベストタイムを更新している。
レッドブルRB8の初ドライブに臨んだ王者ベッテルは、トータル96周を走り3番手タイム。同じく新車MP4-27に乗り込んだマクラーレンのルイス・ハミルトンが、ベッテルからコンマ2秒遅れの4番手で続いた。
新人のジャンーエリック・ベルニュに新車を託したトロロッソは5番手につけ、昨日に続きセルジオ・ペレスが走らせたザウバーC31を僅差で上回った。そのペレスは、セッション途中でトランスミッションのトラブルに見舞われ、周回数は46周止まりと、ヘレス最後の走行を納得のいくかたちで終えることはできなかった。明日は小林可夢偉がC31を走らせる。
フェラーリのアロンソは、前日のフェリペ・マッサとほぼ同じタイムで7番手。ウイリアムズのセナは最多の125周で8番手につけた。ケータハムは午後からヤルノ・トゥルーリが走行するとの情報も流れたが、リザーブドライバーのギド・バン・デル・ガルデが終日にわたってマシンを走らせている。
ノータイムに終わったフォース・インディアは、午前の走行を任されたジュール・ビアンキがコースインして間もなくクラッシュ。マシンの修復が間に合わず、午後のセッションを走る予定だったニコ・ヒュルケンベルグは、明日の最終日まで新車の初走行を待たされることになった。