セバスチャン・ベッテルは、今年のピレリタイヤに不満を持っているのはレッドブルだけではなく、自分たちの発言ばかり取り上げられるのは不公平だと述べた。

 レッドブルとベッテルは第5戦終了時点でそれぞれランキング首位に立っているが、デグラデーションが高いタイヤに苦労していることは明らかで、しばしば今年のタイヤを批判している。

 スペインGPでベッテルが表彰台を逃した後、レッドブルのオーナー、ディートリッヒ・マテシッツは、今のF1はもはやレースではなくタイヤ管理の競争だと発言、強い不満を表した。

 こうした発言には批判もあるが、ベッテルは、ピレリタイヤに不満を持っているのは自分たちだけではないと主張した。

「レッドブルの発言とマルシャの発言とでは、人はレッドブルの発言の方を引用したがる。だから僕らが文句を言っているように見えるんだ」とモナコGPを前にベッテルはメディアに対して語った。

「でも僕はドライバーズミーティングで皆の声を聞いている。ロータスに目を向けて、彼らのクルマは今のタイヤで一番優れていると言っても、彼らのドライバーたちは不平を言っている」
「彼らも僕らと同じ問題を抱えている。ただ、問題の程度が小さいだけだ。つまり、僕ら以外は誰も文句を言っていないということではない」

 スキーに例えると突然木製スキー板が導入されるように、今年のタイヤはレースに大きな影響を与えているとベッテルは述べた。

「今のスキーを履くと、すごく速く曲がれる」とベッテル。
「その速さを恐れずに滑る勇気と強さが必要だ。でも翌年急に木製のスキー板が導入されたらどうなるか、想像してみてほしい」
「それまであまりうまくなかった人間が、本来の力以上にうまく滑れるようになる。といっても、今(F1で)トップにいる人たちにトップにいる資格がないと言っているわけじゃないよ」
「僕が言いたいのは、レースが大きく変わってしまったということだ。タイヤに苦しみ、本当にタイヤに気をつかって走ると、僕らが知っていた意味でのレースではなくなるんだ」

 ベッテルは、ピレリが安全性向上のためにタイヤを変えるのは正しいことだと述べた。

「人のことを悪く言いたくはないけれど、彼らは安全面に関してもっといい仕事をすべきだ」
「タイヤブローやデラミネーションが起きている。幸い何も起こらなかったけれど、ドライバーがデブリを踏んだからではなくタイヤの性能が十分でなかったのであれば、それは安全だとは言えない」

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