レッドブルのセバスチャン・ベッテルが、2012年のF1ワールドチャンピオンを獲得し、史上初となる“初戴冠(2010年)”からのドライバーズタイトル3連覇の偉業を達成した。
ランキング2位のフェラーリ、フェルナンド・アロンソに13ポイント差をつけてシーズン最終戦のブラジルGPを迎えたベッテルは、雨で大混乱となった日曜の決勝レースで一時は最後尾になりながらも、波乱含みのレースを最後までくぐり抜け、71周のレースを6位でフィニッシュ。ライバルのアロンソが2位に終わったため、3ポイント差で今季のワールドチャンピオンを獲得した。優勝はジェンソン・バトン、3位にはフェリペ・マッサが入った。
今シーズンのベッテルは独走だった昨年とは異なり、夏休み前の前半戦でわずか1勝しかできず、シーズン序盤からタイトル争いをリードしてきたアロンソに第11戦ハンガリーGP終了時点で42ポイントもの差をつけられていた。しかし、第14戦シンガポールから怒濤の4連勝を飾ったベッテルは韓国GPでついにアロンソを逆転。最終的にはシーズン最多の5勝をあげる底力で、史上最年少での3連覇も成し遂げた。
2位でフィニッシュしたアロンソは2010年に続きまたもベッテルに敗れ、フェラーリでの初タイトルは今年もおあずけ。アブダビで復帰後初の1勝を挙げたロータスのキミ・ライコネンがランキング3位となった。
今季でザウバーを離脱する小林可夢偉は最終戦を9位でフィニッシュし、総合60ポイントでランキング12位。このレースで一時トップを走行しながら、終盤の接触で5位に終わった来季のザウバードライバー、ニコ・ヒュルケンベルグが可夢偉を3ポイント逆転してランキング11位となった。
なお、引退レースのミハエル・シューマッハーは7位に入り、F1最後のレースを入賞で締めくくっている。