ホンダは、今シーズンからWTCC世界ツーリングカー選手権に新規参入するシトロエンの開発上のアドバンテージをシーズン中に取り戻すことができると語った。
ホンダのモータースポーツマネージャーを務めるウィリアム・デ・ブラーケレールは、車両規則が大幅に変わる2014年シーズンに向け、既存のマニュファクチャラーよりも多くの開発テストを行っているフランスメーカーがシーズン序盤は自分たちをリードする可能性を認めた。
シトロエンは、昨年7月に今シーズン用のニューマシン『C-エリーゼWTCC』を発表、すでに数回にわたってトラックテストを実施しているが、一方のホンダは、2013年中に新型シビックWTCCを走らせることはなかった。
しかしデ・ブラーケレールは、昨シーズンで得られた経験が今年のチャンピオンシップではより重要になると考えており、シーズンが進むにつれて徐々にシトロエンを巻き返すことができると確信している。
「他のコンペティターに比べ、マシンの開発面で若干遅れをとっていることは承知している。その結果、チャンピオンシップ序盤の競争力に差が生じるかもしれない」とデ・ブラーケレールは語っている。
「しかし我々は、シーズン中に巻き返すことができると確信しており、心配はしていない」
「早めにテストのスタートを切れば、それは必然的にアドバンテージとなる。我々にはそれがないが、他にアドバンテージがある。WTCCで1年経験した分のデータやプロセスの改良を可能にしたんだ」
またデ・ブラーケレールは、今シーズンのホンダの目標がより多くのレースで勝利を挙げることにあり、マニュファクチャラーズタイトル防衛のプレッシャーはないと述べた。
「今年はより多くの勝利と表彰台を手にすることが目標だ。もちろん、チャンピオンシップのために戦っていくが、我々は各々のレースに集中する。それがチャンピオンシップに繋がれば、ボーナスを得られるというわけだ」