ハンガリーGPの初日、マクラーレン・ホンダは「空力の確認、パワーユニットのドライバビリティ、そしてエネルギーの配分など、いろんなことを確認できて、とても良い一日だった」と新井総責任者が語るように、上々の発進を見せた。

 初日の走行がスタートする午前10時に、FIAテクニカル・デレゲートからパワーユニットについてのリリースが出た。そこには噂どおり、マクラーレン・ホンダのふたりが新しいパワーユニットを投入すると記されていた。

 今回、ホンダが投入した新しいコンポーネントは以下のとおり。カッコ内は今季これまで投入した通算基数だ。

フェルナンド・アロンソ:ICE(6)、ターボチャージャー(6)、MGU-H(6)、MGU-K(4)、コントロール・エレクトロニクス(5)

ジェンソン・バトン:ICE(6)、ターボチャージャー(7)、MGU-H(7)、MGU-K(6)

 ホンダの新井総責任者は「今回投入した新しいコンポーネントは、トークンを使用したものではない」と明言。そうなると、今後トークンを使うと予想できるICEとMGU-Kを今回新しく入れたことは意外だった。

 ハンガロリンクがマクラーレン・ホンダの車体特性に合っているからなのだろうか? しかし新井総責任者は、それが理由ではないと語った。

「新しく参戦したマニュファクチャラーに対して、ペナルティなしで1基投入できるという決定が下されたのが、たまたまハンガリーGPの前だっただけ。ハンガリーGPがチャンスだからというわけではない」

 では、他にどんな狙いがあるのか? 新井総責任者は続けた。

「シルバーストンと同じスペックですが、耐久性・信頼性に若干手を加えたものです。このほうが(ハンガリーGPでは)きちんと戦えるだろうと判断し、新しく組んだものを入れるという決定を下しました」

 つまりシルバーストンまでのパワーユニットを使うこともできたが、あえて複数の新コンポーネントを入れたものを投入してきたというわけだ。そこには「戦略的に考えて、ここで(いくつか新しいコンポーネントを)入れておいてスペアを作るという狙いもある」と新井総責任者は説明した。

 もしかするとハンガロリンクと同様にパワーサーキットではないシンガポールGPでも今回のパワーユニットを使用するのかもしれない。そしてベルギーGPとイタリアGPでトークンを使用した新しいICEまたはMGU-Kを投入し、そこでペナルティを消化。鈴鹿にはユーズドとなるが、トークンをすべて使用した今シーズンの完成形が投入されるのではないか。

 いずれにしても、あえて今回ジョーカーを切ってきたホンダ。まずは予選で好位置につけることを期待したい。

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