マクラーレンのエリック・ブーリエは、F1デビュー戦のオーストラリアGPでいきなり表彰台を獲得したルーキーのケビン・マグヌッセンが「信じられない週末」を過ごしたと、驚きを語っている。
今年、ジェンソン・バトンのチームメイトに抜擢された21歳のマグヌッセンは、日曜日のメルボルンでメルセデスAMGのニコ・ロズベルグとレッドブルのダニエル・リカルドに次ぐ3位でフィニッシュ。また、ウェットコンディションの予選でも2009年チャンピオンをアウトクオリファイするなど、期待を大幅に上回る活躍で一躍パドックの注目を集めた。
元F1ドライバーのヤン・マグヌッセンを父に持つ若きデンマーク人は、レース後にレッドブルのリカルドが燃料流量規定の違反で失格処分になったため、1997年のジャック・ビルヌーブに並ぶデビュー戦2位という好リザルトを手にし、3位に繰り上がったバトンとともに昨年一度も表彰台に立てなかったチームをコンストラクターズ首位に導いた。
「彼は信じられない週末を過ごした」と、前ロータス代表で今季マクラーレンのレーシングディレクターに就任したブーリエは語っている。
「彼は、成熟かつ経験豊富なドライバーのように決してミスを犯さなかった。それに、たった21歳であれほどプレッシャーをうまく扱っていた事には驚いたと言わざるを得ない」
「この週末は、多くのチャンレジングなコンディションがあり容易なものではなかった。だけど私は彼をうれしく思うし、感銘を受けた。見事だったね」
しかしその一方でブーリエは、オーストラリアの予選と決勝を圧倒的な速さで制したメルセデスと戦うには、チームがMP4-29を劇的に改善する必要があると考えている。
「彼らは非常に速い。明らかに他のチームよりも頭一つ大きく抜け出ている」
「我々は最善を尽くす。2台が高いポイント順位でレースを終えたのだから、チームは素晴らしい仕事をした。だが目標は、最終戦の後で選手権をリードしていることなんだ」