来週行われるFIA世界モータースポーツ評議会の臨時会合で、マクラーレンに対して厳罰が下された場合、チームは尊厳と名声を失うのみならず、メルセデス・ベンツと主要スポンサーを失うことになるかもしれない。

 オーストラリアGPでの偽証事件に関し、マクラーレンは4月29日の会合に召喚された。すでに開幕戦のリザルトは除外されているが、FIAがさらなるペナルティを科す必要ありと判断すれば、最悪の場合は今シーズンの除外という処罰も考えられる。そうなれば、スポンサーとの関係も難しくなるものと見られる。

 マクラーレンの主要スポンサーのひとつのある関係者が、英デイリー・テレグラフ紙に次のように語っている。
「もし4月29日にマクラーレンに過度に重いペナルティが下された場合、私が関係するスポンサーは降りるかもしれない」

 世界的な経済危機の中、現在F1に参戦するすべての自動車メーカーが業績不振に陥り、F1活動の継続を疑問視しており、メルセデスもF1活動における長期的な将来を保証していない。さらに、環境を考慮したテクノロジーへの関心が高まる中で、これとは相反するF1での活動はマイナスと考えられてきている。
 メルセデスは、マクラーレン・グループの株式40パーセントを売却し、エンジンサプライヤーとしてF1にとどまることを検討しているのではとの推測もなされている。現在メルセデスは、マクラーレンの他にフォース・インディアとブラウンGPにエンジンを供給している。
 メルセデスの親会社ダイムラーの監査役会メンバーのヘルムート・レンズ氏は、シュトゥットガルトの地元紙のインタビューで以下のようにコメントしている。
「F1は(現状に)即しているだろうか? そろそろF1から退いて、無公害推進技術に集中する、いいきっかけなのではないか?」

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