マクラーレンのスポーティングディレクター、サム・マイケルは、ノーポイントに終わったカナダGPは「悲惨な週末」だったと認めたが、速さを発揮できずにいる今季マシンを作った責任を誰かに負わせるより、全員で問題解決のため努力するべきであると語った。
2013年7戦終了時点でマクラーレンは37ポイント獲得でコンストラクターズ選手権6位に沈んでいる。カナダではジェンソン・バトンは14番グリッドからスタートし12位フィニッシュ、セルジオ・ペレスは12番グリッドから11位という結果に終わり、マクラーレンの連続入賞記録が64戦で途切れることとなった。
「チームにとって悲惨な週末だった」とマイケルはSky Sports F1に対してコメントしている。
「上位勢に周回遅れにされた。それが我々にとって一番大きな、改善すべき問題だと思う。今もマシンの開発を続けており、効果は出ている。ただ、思ったほど早く進歩してはいない」
「シルバーストンではモントリオールよりも間違いなく強さを発揮できると考えている」
チームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュと同様に、マイケルはマクラーレンはまだ今季の開発を断念して来季マシンに集中する段階には来ていないと述べている。
ウィットマーシュはカナダGP後、「スタッフにモチベーションと集中力を維持させる必要がある。努力をすればレースに勝つことができると信じなければならない。我々はまだ諦めていない」と発言していた。
「断念する時が来ているとは思わない。常にマシン改善のために努力し続け、最後までいい結果を出すことを目指す」とマイケルは言う。
「新パーツ導入に関しては、ほとんどのチームが、8月の作業停止期間を目処に今年のための作業を減らして2014年に集中し始めると考えるのが自然だろう」
一部のマクラーレンファンからチーム上層部の体制変更を求める声があるがどう思うかと聞かれたマイケルは、スタッフの誰かが首になるようなことはなく、全員で状況の改善に当たると述べた。
「誰かを首にするのであれば、まずは間違った人間を首にしないよう慎重に判断する必要がある。次に、このクルマの責任を担っている人々は我が社の一員であり、彼らは会社に貢献しているという点を考えるべきだ」
「彼らは非常に優れたエンジニアやデザイナーで、過去に素晴らしいクルマを生み出してきた。つまりこのマシンの問題の解決に当たるのに最も適任なのは彼らであり、彼らこそが今後再び優れたクルマを作り出してくれるだろう」