マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、プレシーズンテストでホンダのパワーユニット関係のトラブルにより走行距離を伸ばすことができず、シャシー面の問題を完全に洗い出すことはできなかったと述べた。
2015年にF1新パワーユニットをデビューさせるホンダは、冬季テストでいくつものトラブルに見舞われ、マクラーレンは満足な周回数をこなすことができなかった。冬季テスト12日間の中でメルセデスチームは全チーム中最長距離の合計3801マイルを走ったが、マクラーレン・ホンダは最短の1087マイルにとどまっている(英AUTOSPORT調べ)。
2015年を4基のエンジンで乗り切るのは「大きなチャレンジ」になるとブーリエは認めている。
F1におけるエンジンの使用制限が2015年にさらに厳しくなり、年間に1台のマシンが使用できる数が昨年の5基から4基へと減らされる。
4基の使用制限について懸念を感じているかと聞かれたブーリエは「いくつかの面でそれ(懸念)は感じている」と認めた。
「我々はホンダと共にシーズンを4基で走るための準備を進めている。だが去年は5基や6基で苦労したチームもあり、4基というのは大きなチャレンジになるだろう」
「だがそれは我々に限ったことではない」
またブーリエは、テストでは主にホンダの問題によって走行距離を伸ばせなかったため、その他のエリアに関する信頼性について十分な検証ができなかったと述べた。
「エンジンに付属する部分に関していくつか信頼性の問題が発生した。あまり走行距離を伸ばせなかったため、シャシー面に存在するかもしれない問題をすべて見つけ出したとは言えないのは事実だ」
「作業の順序というものがあり、パワーユニットがうまく機能するまではマシンの開発も進めることはできない」