マクラーレンのチームプリンシパル、マーティン・ウィットマーシュは、今季マシンに勝てる力がないと分かった時、昨年型を持ち込むことも検討したと明かした。
マクラーレンは2012年終盤2戦で優勝、全マシンの中で最速であるとみなされていた。
あまり規則に変化がない2013年にはほとんどのチームが前年のマシンを正常進化させる形で臨んでいたが、マクラーレンは最速のマシンを持っていたにもかかわらず、あえてラジカルなアプローチをとり、マシンを大きく変更した。
さらなる飛躍を目指すための選択だったが、結局それは実を結ばず、今季10戦終了時点で、マクラーレンは表彰台に一度も立てておらず、ランキング5位をフォース・インディアと争っている。
ウィットマーシュは、序盤2戦で4ポイントしか取れずに終わり、第3戦には昨年型のマシンを持ち込むことをチーム内で話し合ったと明かした。
「9~10カ月前には我々のマシンが最速だった。だから今年の初め、それを正常進化させることなく、多くの要素を変更し、そして後退したことで、我々は愚かに見えたことだろう」とウィットマーシュ。
「だが我々のマシンが最速になった段階ではすでに、(2013年のマシンは大幅に変えるという)決定は下されていた」
「(去年のマシンは)最速だったのだからそれに戻せばいい、と言う人たちもいた。実際、我々はマレーシアでそうすることを考えた」
「だが、その時点でライバルたちのマシンは大きく進化しており、我々のマシンはすでに最速ではなく、遅れを取っていた」
「マレーシアでミーティングを行い、中国で昨年型マシンを使用することを検討した。その時、このように考えた。『そうすれば今年勝てるようになるのか。それはない。昨年型に戻した方がたくさんのことを学べるのか、それとも今のマシンで努力する方が学ぶことが多く、今後への準備に役立つのか……』」
「私は、全体的に考えて(今年の経験は)大きな痛みを伴ったものの、学習のための強力なトレーニングになったと考えている」
「何かが予想どおりうまくいかなかったときには、その原因を見つけなければならない。その分析はその後のために非常に役に立つ」
「去年の今ごろ、あるいは今年の初めと比べて、今の我々は多くの知識を得ている」