2015年のF1開幕を告げる第1戦オーストラリアGPが13日、メルボルンにあるアルバートパーク・サーキットで幕を開け、現地時間12時30分から行われたフリー走行1回目は、メルセデスのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
全20戦におよぶ2015年のシーズンが今年もメルボルンで幕を開けた。シーズン最初のセッションを迎えた金曜日のアルバートパークは晴れで気温19度、路面温度は37度を記録。タイヤは、ソフトとミディアムという2種類のコンパウンドが持ち込まれている。
現地時間12時30分、いよいよ90分におよぶセッションがスタートすると、まずはトロロッソのマックス・フェルスタッペンを先頭に10数台がコースに向かい、注目のマクラーレン・ホンダも開始5分過ぎにケビン・マグヌッセンがコースイン。さらにその5分後にはジェンソン・バトンも無事走行をスタートさせた。
そんななか、王者メルセデスは早くからショートランに移り、ニコ・ロズベルグが1分29秒557というタイムでトップにつけると、チームメイトに続いた昨年王者ルイス・ハミルトンも2番手タイムを記録してくる。
開始から20分が過ぎると、今度はライバルのフェラーリやウイリアムズも連続周回を始め、まずはキミ・ライコネンが2番手タイムを記録し、一旦6番手につけたセバスチャン・ベッテルもすぐにチームメイトを上回って2番手に浮上。トロロッソのカルロス・サインツJr.が4番手で続き、以下ウイリアムズの2台にハミルトン、フェルスタッペン、さらにロータスやフォース・インディアも1分32秒台のタイムで続いた。レッドブルは新加入のダニール・クビアトが13番手。マクラーレン・ホンダは、マグヌッセンが1分34秒台で12番手、バトンが15番手で最初の走行を終える。
開始から30分、若干セッションが落ち着きを取り戻すと、再びメルセデスが走行をスタートさせハミルトンが2番手に浮上、3番手にはフェルスタッペンというオーダーに変わる。遅れてコースインしたレッドブルのダニエル・リカルドは13番手、その後ろ14番手に1分34秒台を記録したバトンがポジションを上げてきた。
その後、セッションが後半に移ると、ロータスのパストール・マルドナドが5番手タイムを記録する一方で、チームメイトのロマン・グロージャンはフロア交換でマシンから降りることを余儀なくされ、さらにマクラーレン・ホンダを駆るバトンとマグヌッセンのふたりもマシンを降りてしまった。
残り時間30分、ここではいち早くコースに戻ったウイリアムズのバルテリ・ボッタスが3番手に浮上するなか、ライバルのマシンも徐々にコースへ復帰、最後のプログラムをスタートさせる。
しかし、セッション終盤は最後までタイムシートの上位に大きな変動はなく、序盤にロズベルグがマークした1分29秒557がそのままFP1のトップタイムとなった。
結局マクラーレン・ホンダは、パワーユニットに小さな問題が発生したため早めに走行を終了。ジェンソン・バトンは6周を走って14番手、ケビン・マグヌッセンもわずか7周で15番手に終わった。
なお、ギド・バン・デル・ガルデと泥沼の法廷闘争を演じているザウバーは、敗訴したザウバー側がバン・デル・ガルデを走らせなければならないという裁判所の命令に従っていない可能性から資財差し押さえの危機に直面していると報じられ、その影響からかマーカス・エリクソンとフェリペ・ナスルのふたりは、しばらくコクピットで待機していたが、一度もコースインすることなくマシンを降りた。また、チーム破綻から復活し、開幕戦に現れたマノー・マルシャも、2台のマシンを走らせることはできなかった。