F1の名門マクラーレンのグループ企業でイギリスのスポーツカーメーカーであるマクラーレン・オートモーティブは、同社の次世代スーパーカーとして開発している「マクラーレンP1」を、3月のジュネーブ国際モーターショーで世界初公開することを発表した。
この「マクラーレン P1」は、公道およびサーキットにおける“世界最高のドライバーズカー”を作り上げるという明確な目標のもとに開発されている同社の次世代スーパーカーで、マシンは昨年9月のパリモーターショーですでにスタディ・モデルがお披露目されているが、来月のジュネーブでついにその全貌が明かされることになった。
マクラーレンはその公開に先駆け、今までベールに包まれていたインテリアの一部を明かしており、インパネにはレーシングカーを思わせるデジタルインパネを採用し、パフォーマンスレベルを表示する“レース”モードを搭載することも明らかにした。このモードを選択すると、2枚構造の可動式大型アクティブリアスポイラーが展開し、角度調整によって最適な空力性能を実現。インパネ上部は緑、赤、青の順に三色のライトが点灯し、F1マシンと同様のシフトインジケーターとして機能するという。
さらに、優れたパフォーマンスとハンドリングを可能とする室内は、ドライバーを中心とした徹底的な設計が施され、不要なものは一切排除。幅よりも奥行きを長くもたせたフロントガラスやガラスの天蓋を備える戦闘機風のコックピット空間は、公道とサーキットのどちらでも最高の視界となるよう設計された。
また、最重要課題であるシャシーの軽量化もスイッチ類を最小限としたほか、パイオニアの分野であるカーボン・ファイバーのシャシー設計を活かし、ボディーから室内全体にかけて採用。塗装においても1.5kgの軽量化を果たしている。
極めつけは、マクラーレンの歴代ワールドチャンピオンのグリップをCADシステムでモデリング&スキャンしたステアリング・ホイールだ。
なお、マクラーレン・オートモーティブはジュネーブ国際モーターショーでプレスカンファレンスを、現地時間3月5日(火)11時15分(日本時間19時15分)から開催することにしている。