F1ハンガリーGPの予選中にパーツが頭部を直撃、頭部、脳を負傷したフェラーリのフェリペ・マッサだが、生命の危機からは脱し、回復の兆しをみせているという。
クラッシュ後、ハンガロリンク内のメディカルセンターで初期検査を受けた後、ブダペスト市内のAEK病院に搬送され、マッサは重大な頭部の損傷に対応するため緊急手術を行い、夜には昏睡状態に置かれた。日曜日の朝には最初のCTスキャンが行われ、これ以上障害が発見されないであろうという良好な結果を得た後、マッサはさらに集中治療室で安静の状態に置かれているが、回復に向けた明るい兆候が見えているとのことだ。
ハンガリー国防省のスポークスマンによると、マッサは自然と目覚めたときには、病室を訪れた人の顔を認識し、『積極的なコミュニケーション』がとれたという。また、マッサは手足を動かせる兆候をみせているとのことで、これは脳障害が最小限であることを示唆していると語る。
「マッサは目覚める頻度が増えてきており、活発にコミュニケーションをとっています。私が話しかけると彼は反応を示します。我々はゆっくりとした回復が始まっているとみています」とスポークスマンはハンガリーのテレビ局の取材に語っている。
ただ、医師団はマッサの回復についていまだに慎重な姿勢でおり、超音波診断を実施した後、2回目のCTスキャンを実施するとしている。
フェラーリチームは、ハンガリーGPで2位を獲得したキミ・ライコネンの表彰台をマッサに捧げた。フェラーリ会長のルカ・ディ・モンテゼモロはハンガリーに飛び、マッサの検査に夜通し立ち会うことを認めた。
「良い知らせがあることを願っている」とモンテゼモロはハンガリーに向けて出発する前に、フェラーリのオフィシャルサイト上で語っている。「ハンガリーGPの結果は、この困難なシーズンにおいて、フェリペのための最高の結果だ。チームとキミ(ライコネン)には最高の讃辞を送りたい」