これまではレギュレーションに適合するためノーズ先端に小さな突起を設けながら、ショートノーズは採用してこなかったレッドブル。スペインGPで、新しいノーズを投入してきた。
これまでのノーズ(写真:下)は突起の先端がフロントウイング前端付近まで飛び出していたが、新ノーズ(写真:上)はフロントウイングのメインフラップ中央付近まで後退し、完全なショートノーズとなっている。これにともないノーズとフロントウイングを結合するステーも前傾タイプから後傾タイプへと変更している。
フロント周辺の空気の流れが大きく変更されるため、レッドブルは投入するにあたって慎重なプロセスを採った。スペインGPフリー走行1回目で、ふたりのドライバーがそれぞれ従来のノーズと新ノーズを装着してフィーリングを確認、データ取りを行った。その結果、レッドブルは土曜日から新ノーズを採用する決定を下す。
ただし、スペインGPでレッドブルはパワーユニットの信頼性の問題から十分に走り込むことができず、新ノーズに合わせた適切なセットアップを施すことができたとは言い難い。予選では、実質セカンドチームであるはずのトロロッソの後塵を拝することになった。幸いスペインGP直後の12日から2日間の合同テストが開催されるため、そこでどれだけ課題をクリアできるか注視したい。