F1パドックの住人は、メルセデスの開発したフロントウイングの新デバイスを“Wダクト”という名称で呼んでいるようだ。
メルセデスは、昨シーズン終盤からこのシステムのプロトタイプをテストしており、前回のヘレステストでも2011年型マシンに搭載していたことから、一躍ライバルたちの注目を集めた。
YallaF1は、彼らが新車W03でもこのFダクトスタイルのコンセプトをすでにテストしていると伝え、フィンランドの「MTV3」によるシステムの作動原理を紹介している。
「マシンがストレートを走っている場合、ノーズ先端から入った気流はフロントウイングをWのようなパターンで分散していく」
「しかし、マシンがコーナーを曲がっている場合の気流はある一方に流れ、バランスとハンドリングを改善する」
「ドライバーの操作によって作動するリヤのFダクト(2011年から禁止)とは異なり、メルセデスのシステムは完全に受動なもので、可動パーツも必要としない。したがって、合法である」
マクラーレン代表のマーティン・ウィットマーシュは、このシステムがトップスピードを5~8km/hほど向上させると予想している。