バジェットキャップ問題をめぐり、FIAとフォーミュラワン・チームズ・アソシエーション(FOTA)がいまだ合意に至っていない中、チーム側がFIA会長マックス・モズレーに、2010年エントリーの期限を延長するよう求めたが、これが却下されたことが明らかになった。
期限は5月29日だが、チーム側はこれを2~4週間延長するよう要求した。しかしモズレーはこれを受け入れなかったということだ。
「依頼したが、受け入れられなかった」とルノーF1のマネージングディレクターでありFOTAの代表的メンバーであるフラビオ・ブリアトーレは、スペインのメディアにコメントした。
「毎年(エントリー締め切りは)11月なのに、今年は5月だ。どういうことか私には理解できない」
フェラーリ、トヨタ、ルノー、レッドブルは4,000万ポンドのバジェットキャップが導入されればF1を撤退すると宣言しているものの、エントリー締め切りが迫る中、FOTAには亀裂が生じてきている。ウイリアムズはすでにエントリー申請を行った。さらに、モズレーはモナコで、マクラーレンチーム代表マーティン・ウィットマーシュとメルセデス・ベンツ・モータースポーツ・バイスプレジデントのノルベルト・ハウグと会合と行ったといわれており、マクラーレンもエントリーを行い、メルセデスエンジンを積むブラウンGPとフォース・インディアもそれに倣うのではと推測されている。
モナコでの会合の結果、チーム側は、モズレーがバジェットキャップの導入を2011年に延期し、さらに彼のF1への支配力の縮小に同意するなら、コンコルド協定に従って2012年までF1に参戦することに合意する、というところまで進展があったと見られている。さらにチームは、バーニー・エクレストン率いるフォーミュラワン・マネージメント(FOM)がコントロールしている分配金の増額も求めているということだ。