FIA会長マックス・モズレーは、新規チームの参入がなければ“F1は死ぬだろう”と述べ、自身のバジェットキャップ制を擁護した。

 既存チームはすべて2010年F1へのエントリー申請を行ったが、ウイリアムズ以外のチームのエントリーは条件つきとなっており、これに従えば、バジェットキャップは早くても2011年までは導入されないことになる。現在1億5,000万から2億ポンドを支出しているチームは、来年モズレーのいう額にまで予算を制限するのは時間的にも無理であると主張している。
 モズレーは新規エントリーを促進するためにバジェットキャップを推進しているが、反対派の先鋒を務めるフェラーリは、フェラーリや大手マニュファクチャラーなどに代わって新規チームが参戦するようになれば、F1の価値は落ちてしまうと以前述べていた。

 しかしモズレーは、新しい血が入ってこなければ、F1は衰退するだろうと主張している。
「新たな人々の参入がなければ、いかなるスポーツも健全ではいられない」とモズレーは、ドイチェ・プレセ・アジェンチュールに対してコメントした。
「現在のBMWチームは元はザウバーだった。今のウイリアムズチームは最初はマーチ(のシャシー)を買っていた。ティレルは60年代終わりに小さなチームとしてスタートし、それがホンダになり、ブラウンになった。フェラーリはそういうことを忘れているのだ」
「エンツォ・フェラーリですら、1948年に一からチームを立ち上げて参入したのだ。こういった新たな企業家の参入を阻んでしまったら、F1は死ぬだろう。古参者ばかりが運営するようなF1にしてはならない」

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