マックス・モズレーとバーニー・エクレストンが、マクラーレンの偽証に対するFIA世界モータースポーツ評議会(WMSC)の裁定についてコメントを行った。
29日にパリでWMSCのヒアリングが行われ、すでにオーストラリアGP失格の処分を受けているマクラーレンにさらなる処罰を科すべきかどうかが検討された。結局、執行猶予付きの3戦出場停止の処罰が決定した。これに関し、マクラーレンへの処罰はなかったに等しいのではないかと問われたエクレストンは、「そうだろうね」と答えている。その一方で彼は、この決定は極めて適切なものだと述べた。
「いいね」とF1の商業権を握るエクレストンはBBCに対して語った。
「公平かつ誠実かつ率直な決定だった。(マクラーレンのチームプリンシパルである)マーティン(・ウィットマーシュ)は、満足しているだろう。彼らは自分たちが間違ったことをし、それが非難されたことは分かっていたのだから」
一方モズレーは、次のようにコメントしている。
「完全にフェアな判決だと思う。彼らはチーム内で風土の変革を行い、以前と比べて一新したことを明らかにした。従って、この件はすべて過去のものとする方がいいだろう。今後似たようなことが起こらない限り、この件はこれで終了だ」
「結局あれは、もはや(チームとは)かかわりのない人間によって行われた決断だった」とモズレーは、元スポーティングディレクター、デイブ・ライアンについて触れた。
「従って、この件をこれ以上進めていくのはフェアではないと考える。彼らはもう苦しんだ。オーストラリアのポイントをすべて失ったのだ。それで十分であり、(今回の決定は)フェアであると私は考える」
「マーティン・ウィットマーシュは非常にいい印象を与えた。彼は極めて率直に振る舞い、我々と共に働きたいと考えている。我々は、選手権を成功させるという同じ仕事に取り組んでいき、最も優れたチームが勝つことを願っている。マーティンはそれを完全に理解し、世界評議会はそれに対して適切に対応したと考えている」
今回のヒアリングに先立ち、ウィットマーシュはFIAに対して謝罪を行った。2年前のスパイ事件でマクラーレンは選手権除外と巨額の罰金という厳罰を処されたが、当時のマクラーレンが今回と同じ態度をとっていたら、結果は違っただろうとモズレーは言う。
「(そうであったら)マクラーレンを含め、すべての人間が救われただろう。多大な時間、トラブル、金のすべてがね。(2007年には彼らは自ら事態を困難にしてしまったが、)今回は彼らからのメッセージがあった。彼らは極めてよくやったと思う」
