レース2でモンテイロ選手が今季初優勝を飾り、Honda Civic WTCCが1-2-3で表彰台を独占

2013年11月3日(日)・決勝  会場:中国・上海国際サーキット(4.603km)  天候:雨のち曇り
気温:レース1/21℃、レース2/19℃  コースコンディション:セミウエットのちドライ

世界ツーリングカー選手権(WTCC)第11戦、中国ラウンド決勝は、午後3時35分からレース1、午後4時35分からレース2が行われました。

レース1開始に向けて、マシンがグリッドに並ぶ直前に強い雨が降り、路面は一気にウエットコンディションとなりました。スタートの時点で雨は止んでいましたが、霧雨模様となり、路面のコンディションを確認するため、レースはセーフティカー先導のままローリング形式でのスタートとなりました。

2周のセーフティカーランのあと、シグナルブルーとなり、Castrol Honda World Touring Car Teamのガブリエーレ・タルクィーニ選手は9番手から、ティアゴ・モンテイロ選手は10番手からスタートを切りました。オープニングラップの激しいポジション争いによって、モンテイロ選手は12番手に後退。タルクィーニ選手は4周目に8番手に浮上しました。

難しいコンディションの中で、レース2に照準を絞って、レース1では無理をしない作戦を取ったCastrol Honda World Touring Car Teamの2台は、慎重にレースを進めながらも徐々にポジションを上げていきます。8周目に6番手となったタルクィーニ選手は、最終ラップでポジションを奪われますが、7位でチェッカーを受けて、ポイントを獲得。また、モンテイロ選手は11位でフィニッシュしました。一方、Zengő Motorsportのノルベルト・ミケリス選手は、7番手からスタートし、8番手を走行していましたが、終盤でマシンにトラブルが発生。これによりポジションを落とし、10位でチェッカーフラッグを受けました。

予選10番手までがリバースグリッドとなるレース2では、モンテイロ選手がポールポジション、タルクィーニ選手が2番手と、Castrol Honda World Touring Car Teamの2台がフロントローからのスタートを切りました。

フロントローの2台がスタートでそのポジションを守り、ミケリス選手が4番手からの好ダッシュで3番手に上がることで、Honda Civic WTCCはオープニングラップから1-2-3態勢を形成しました。後続車からの激しいプッシュに対し、ミケリス選手は必死のブロックでそのポジションを守ります。その間に、前を行くCastrol Honda World Touring Car Teamの2台は安定した走りをみせました。

その後、10周にわたるレースにおいて、完ぺきな走りをみせたHonda Civic WTCCは1-2-3態勢を守りきり、鈴鹿ラウンドに続いて2大会連続での優勝を果たしました。そして、スロバキアラウンド以来の表彰台独占を果たしました。モンテイロ選手は今季初であるとともに、Honda Civic WTCCでの初めての優勝となりました。

ドライバーズランキングにおいては、タルクィーニ選手が235ポイントでランキング2位、ミケリス選手は172ポイントで7位に、モンテイロ選手は142ポイントで10位となりました。すでにタイトル獲得を決めているHondaは、マニュファクチャラーズポイントを940点としました。

コメント
ティアゴ・モンテイロ選手(11位/優勝)
「シーズン中に一度は優勝したいと願っていましたが、この大会が始まるまでは、この中国ラウンドでそれを達成できるとは思っていませんでした。ですが、今回はすべてがうまくいきました。とても楽なレースに見えたかもしれませんが、今までのレースの中で一番大変だったと思います。スタート直後から、すべての周回が予選ラップのようでした。心から『この勝利をものにしたい』と思って走りました。チームメートにとっても、私にとっても、そしてHondaにとっても、すばらしい結果を出すことができました。私たちはレースをするごとに進歩していますが、今回の結果はチームのみんなにとって最高のご褒美となりました。優勝の実現に協力してくれたすべての人に感謝しています。このすばらしいHondaのプロジェクトの一員でいられることを誇りに思います。そして、この勝利を病気療養中の母に捧げます」

ガブリエーレ・タルクィーニ選手(7位/2位)
「間違いなくスタートから全力でアタックしなければなりませんでした。しかし、ティアゴがすばらしいレースをしたこと、今日は私より強かったことは認めざるを得ません。私たちにとって最高のレースになりました。Hondaが2度目の1-2-3フィニッシュを果たすことができて、本当にうれしいです」

ノルベルト・ミケリス選手(10位/3位)
「本当に完ぺきなレースでした。上海ラウンドで、このような結果が出せるとは思ってもみませんでした。スタートでオーバーテイクをしなければいけないのは分かっていました。そして、そのあとは後ろから激しいバトルを仕掛けられたので、最後まで集中を切らすことができませんでした。ポジションを守るためにいくつかの違うラインを使い、ブレーキとタイヤを酷使しなければなりませんでした。終盤には、タイヤはほとんどグリップしなくなりましたが、すばらしい結果で走り終えることができてよかったです」

堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「レース2は作戦通り、予想通りの完ぺきな展開となりました。スタートで3位に上がり、後続を抑えきったミケリス選手に感謝します。見事な働きでした。ハンディウエイトが重くのしかかり、厳しい状況ではありましたが、Honda Civic WTCCの3人のドライバーは、本当にがんばってくれ、最高の結果をもたらしてくれたと思います。レース1では3台ともスリックタイヤでスタートしました。レース途中で雨も上がり、路面も乾いてきたのでタイヤの選択は間違っていなかったのですが、やはりセミウエットの状態ではウエイトが効いて、なかなかペースが上がりませんでした。それでも、無事にポジションを守って走りきってくれたことが、レース2でのすばらしい結果につながったのだと思います。ミケリス選手のマシンにレース1の終盤でドライブシャフトのトラブルが出ましたが、大きな問題はなく、レース2までに修復することができました。それ以外では、今回のマシンは完ぺきでした。鈴鹿に続き優勝を果たすことができ、しかも1-2-3を達成できました。そして、これでHonda Civic WTCCのドライバーが全員、優勝を達成することができ、とてもうれしく思います。また、とても意味のあるレースであったと思います。ドライバー、チームスタッフ、そして応援していただいた皆さんに感謝いたします」

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