カナダグランプリ プレビュー:2015年6月4-7日 モントリオール

ソフトとスーパーソフト、モナコに続いてカナダに登場:
メカニカルグリップが重要となる半常設サーキット
サーキットの主な特性は加速と減速:
長いコーナーは無く、タイヤへの負荷は中程度
縦方向の負荷がモナコよりも大きく、路面も粗いことから、戦略の幅が拡大

2015年6月1日、ミラノ
カナダではモナコと同じ組み合わせであるソフトとスーパーソフトが使用されますが、モナコとは全く異なるチャレンジがタイヤを待ち受けています。カナダの路面は、よりタイヤに厳しく、摩耗とデグラデーションを増大させます。最も大きな負荷は、コーナリング時の横方向の負荷ではなく、加速と減速時の縦方向の負荷で、摩耗とデグラデーションに影響を及ぼします。昨年、多彩な戦略が展開されたように、トラックの特性が、戦略によるトラックポジションアップの機会をより多く提供します。路面のグリップレベルが低いことから、タイヤへの負荷は大きくはないものの、タイヤ構造に試練を強いる複数の高い縁石が存在します。また、ハード・ブレーキングも必要となります。不安定な気候がレースの予測不能性を高めることもしばしばです。

ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「カナダには、他のサーキットには無いユニークなトラック特性があり、シーズンのベストレースのひとつに数えられることがよくあります。サプライズが起こることも珍しくありません。考え抜かれたタイヤ戦略の活用、雨、セーフティーカーの導入などの要素によって、下位グリッドから優勝することも可能になります。モナコに続いて、ソフトとスーパーソフトを選択しました。スーパーソフトは、グレイニングとブリスターへの耐性を高めるべく今シーズンから一新されています。モントリオールでは冷涼な天候になることもありますので、特に耐グレイニング性の向上は、チームから歓迎されると思います。何が起きても不思議でないカナダでは、変化する状況に反応できる柔軟性を持たせた戦略がベストです。モナコでのように戦略が非常に重要になります」

タイヤにとってのチャレンジ:
かつてのオリンピック開催地であるモントリオールのサーキットは、年間の使用頻度は高くなく、特にトラックが“グリーン”な状態であるグランプリ週末の序盤はグリップレベルが低い状態です。決勝時もグリップレベルが低くなりがちなことが、多くのドライバーたちが“ウォール・オブ・チャンピオンズ”でクラッシュする一因となっており、セーフティーカー導入を誘発します。

マシンが時速130km前後でヒットしてタイヤ構造に試練を与える縁石は、カナダでの要注意要素のひとつです。しかし、ピレリのFormula Oneタイヤは、ミラノのラボラトリーで通常の限界値を超えた時速450kmでのテストでもタイヤ構造が損なわれなかったことが確認されています。

モントリオールでは、ストレートでの時速300km超のトップスピードを最大限にするために、マシンはローダウンフォースのセットアップで走行する傾向にあります。長いコーナーは存在せず、加速と減速に終始することで、過去にブレーキに苦しめられたチームも少なくありません。ドライバーたちは、タイヤの摩耗を増大させるホイールスピンの抑制に注意を配る必要があります。

昨年の戦略とレースの概要:
セーフティーカーが2回導入された昨年の決勝では、多彩な1ストップと2ストップ戦略が見られました。レッドブルのダニエル・リカルドが、残り2周時点で、よりフレッシュなタイヤでリードを奪い、2ストップ戦略で優勝しました。上位4名が2ストップ戦略を採り、1ストッパー中の最上位ドライバーは、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグでした。ソフトでスタートしたヒュルケンベルグは、41周を走行後にスーパーソフトへ交換しました。

予想される両コンパウンド間の性能差:ラップあたり1.0−1.2秒

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