2009年F1第11戦ヨーロッパGP土曜に行われた予選で、ポールポジションを獲得したマクラーレンのルイス・ハミルトンをはじめ、各ドライバーたちが、それぞれのセッションについて語った。

2009年F1第11戦ヨーロッパGP土曜日ドライバーズコメント

1　ルイス・ハミルトン（マクラーレン）　予選1位
バランスには本当に満足しているよ。クルマのフィーリングは、低速コーナーで特に素晴らしい。ハンガリーで優勝してからここに来るまで、他が自分たちとの差を縮めてきたかがどうかが分からなかったけど、僕らがコンペティティブなことは明らかだ。これほどのパフォーマンスレベルは、長いこと経験していなかった。去年は1回しか走らなくていいような楽な予選だったけど、今年はセッションを通過するのに全ての時間を使い切らなければならなかった。今日はとても良いアタックが何度かできたから、僕らはとてもコンペティティブなポジションからレースをスタートできる。それでも多くは戦略と、どんなスタートができるかにかかっている。ヘイキ、おめでとう。彼は素晴らしい仕事をしたよ。今週末ずっと僕らの差は非常に少なかったから、この結果は素晴らしいものだ。僕らはフロントロウを独占できた。これは僕らがずっと、望んでいたことだったんだ。

2　ヘイキ・コバライネン（マクラーレン）　予選2位
もちろん明日フロントロウからスタートできることは嬉しいけれど、自分の最速ラップの終わりでミスをしてしまったから、本当ならもう少し速く走れたはずなんだ。予選が僅差になることは分かっていたし、クルマがコンペティティブであろうことにも確信があったので、今日はやってやろうと思っていた。結果的に少し攻めすぎてしまったものの、計算済みのリスクだった。順位をひとつ落としたけど、負けた相手はルイスだったからまだ良かったよ。何にしても僕らはフロントロウを仕留めた。ウォーキングのみんなは夏休みから今週にかけて、素晴らしい仕事をしてくれた。みんなに感謝の気持ちを伝えたいよ。

3　ルカ・バドエル（フェラーリ）　予選20位
言うまでもなく少しガッカリしている。どんなシチュエーションであれ、最後尾というのは良いものではない。だけど厳しいだろうということはずっと分かっていた。前にも言ったようにこの週末は僕とチームにとってテストのようなもので、そういうつもりで僕らは取り組んでいるんだ。だけど状況は昨日より良くなっていて、走れば走るほど自信もついて良くなってきている。明日はレースを完走することが重要で、それが僕の目標だ。身体的な調子は良いし、その点では心配はない。もちろん2日間のテストで経験を積めていれば、状況はもっと違っていただろうね。

4　キミ・ライコネン（フェラーリ）　予選6位
正直に言って、今回は今シーズンで最も良い予選のうちのひとつに数えられる。フロントロウのドライバーたちほどの速さはないけどね。僕らの最終的な結果は、基本的にどんなスタートができるかにかかっている。遅いクルマの後ろになってしまったら、レースが台なしになるから、順位をいくつか上げるのがとても重要だ。Q3でも見られたように、僕らはレースではそこそこコンペティティブだと思うんだ。タンクが軽い状態では少し苦労したけどね。ここまでは良い週末だし、僕もF60のパフォーマンスに満足しているよ。

5　ロバート・クビカ（BMWザウバー）　予選10位
ここ最近はグリッド後方からスタートしていたから、予選10番手でガッカリしていられない。僕らは現実的にならなきゃ。今日は全体的には良い1日だったと思うよ。残念なことに最後のアタックで混雑に巻き込まれてしまったし、小さなミスもした。それでコンマ何秒か失ってしまったよ。明日ポイントを獲得するのは難しいだろうな。

6　ニック・ハイドフェルド（BMWザウバー）　予選11位
ほんのコンマ何秒かの差でトップ10を逃して、11番手になるのは今年で6回目だよ。もちろん少しガッカリしているけど、一方で燃料の搭載量は自由にできることになるから、良いレースを期待している。チームのみんなは良いパフォーマンスをして、将来的に何ができるかを見せようと決意している。僕らのクルマは全体的に以前より良くなっていて、11番手からのポイント獲得も可能だと思う。

7　フェルナンド・アロンソ（ルノー）　予選8位
今日は非常に暑く、厳しい予選だった。最初は3番手か4番手になれそうに思えたが、Q1の後で自分たちが思っているほどコンペティティブではないことに気がついたんだ。もちろん8番手には満足していないけど、Q2と同じポジションだから、ここが今日のクルマの限界だったんだろう。ここにいる全てのファンのためにもっと良いポジションにつきたかったから残念だったけど、明日のレースではベストを尽くすよ。

8　ロメイン・グロージャン（ルノー）　予選14位
初めての予選でQ2に進出できて嬉しいよ。特に、これは僕が昨日、自分自身に課した課題だったからね。僕と一緒に働いてくれているチームのみんな、フェルナンドと彼の有益なアドバイスに感謝している。世界最高のドライバーたちと戦えるのは素晴らしい気持ちで、明日の僕にとって初めてのグランプリを本当に楽しみにしている。レースでできるだけいい結果が出せるよう、精一杯やるよ。

9　ヤルノ・トゥルーリ（トヨタ）　予選18位
少し難しい予選になるとは予想していたけど、ここまで悪いとは思っていなかった。午前中のセッションではグリップ不足をほんの少し感じたものの、クルマの調子は普通だった。しかし午後の予選で状況が悪くなり、グリップが全くなくなってどうすることもできなかった。一生懸命に走行し、いつもよりリスクを感じるほど攻めてもうまくいかなかったんだ。僕らがなぜ、こんなに苦戦しているか分からない。明日の決勝ではベストを尽くし、好結果を出したいね。

10　ティモ・グロック（トヨタ）　予選13位
あまり良い結果ではなかったね。短時間となった午前中のフリー走行3回目ではペースを刻むのに少し苦労して、その結果あとほんの少しと迫りながらトップ10入りを逃してしまい、残念だった。Q1ではトラブルを抱えていたけれど、Q2では最終コーナーでリヤタイヤがダメになるまでクルマはそれ程悪くなかった。精一杯やったのに、タイヤがもたなかった。明日はハンガリーGPと同じ13番手からの決勝スタート。ハンガリーでできたようにポイントを獲得するには、どうすればいいか考えたい。大変な仕事かもしれないが、ベストを尽くしたい。

11　ハイミ・アルグエルスアリ（トロロッソ）　予選19位
僕は自分に何ができるかを分かっているし、これはまだ2回目のF1の予選だから、我慢強くなくてはならない。ここは僕の最初のレースだったハンガリーより1周の距離が長いのに、前方のドライバーとの差が少なくなっていることを嬉しく思うよ。ドライブするたび、どんどん自信がついてくるんだ。もっともっと暑くなるみたいだから、明日は厳しいレースになるだろうね。レースでは良い仕事ができると思う。完走して、少なくともトップ15に入れればいいね。

12　セバスチャン・ブエミ（トロロッソ）　予選15位
Q2には進出できたものの、ちょっとガッカリしているよ。Q1では良いラップタイムで6番手だったのに、Q2では特にアウトラップでタイヤをうまく使えずに、Q1より悪い結果になってしまった。Q3までいける可能性もあったと思うから、何が起きたかを調べないとね。僕らは前進しているよ。

14　マーク・ウエーバー（レッドブル・レーシング）　予選9位
今日は困難な予選になると予測していたし、実際そうだったね。僕らはトップ6かトップ8に入れると思っていたから、今日はベストな1日ではないよ。ここしばらくの間で最悪の予選セッションだけど、ここから何ができるかな。僕らはいつも通り精一杯戦うし、レッドブルはそのためにどうすればいいかも知っている。ポイントが獲得できるといいね。

15　セバスチャン・ベッテル（レッドブル・レーシング）　予選4位
明日のグリッドではもっと前についていたかったけど、ここが僕らに望める精一杯の位置だと思うから、結構満足だよ。特に、午前中はあまり走れなかったからね。明日はかなり自信がある。午前中のセッションに向けて前進もできていたし、予選に向けてはさらなる一歩も踏み出せた。マクラーレンは強そうだから、他のクルマが彼らに近づくことは難しいだろう。明日のレースで彼らがどれだけ速いかだけど、1番手と2番手からのスタートだと優勝のチャンスが大いにあるだろうね。僕らも勝ちたいけれど、どうなるかな。ここのコースは好きだよ。僕らがトップに立つのは少し難しそうだけど、明日は長くて暑いレースになるから、様子を見よう。

16　ニコ・ロズベルグ（ウイリアムズ）　予選7位
予選は全体的に良かったよ。たくさんの燃料を積んだ上での7番手だ。おそらく僕の周りの誰よりも多いから、レースに向けては力強い戦略があると言える。KERS搭載車にはどうせスタートで抜かれてしまうから、予選で彼らより上のポジションを狙うことに意味はない。燃料を多めに積んで彼らの後ろに付いて、レースで抜く方がいいんだ。このコースは僕らのクルマに合っているから、明日はポイントを獲得できるだろう。

17　中嶋一貴（ウイリアムズ）　予選17位
クルマにトラブルがあってQ1の途中でエンジンが止まってしまったから、自分たちの力を見せるチャンスがなくなってしまった。今日はトップ10に入るのに十分な強さがあったと思うから、残念だよ。レースのペースは良いので、明日はそれを活かしてベストを尽くさないとね。

20　エイドリアン・スーティル（フォース・インディア）　予選12位
この週末僕らはずっと速く、全てがうまく運んでいる。僕らはクルマに施したアップグレードにすごく満足しているし、チームは素晴らしい仕事をしてくれているよ。ここ数カ月で僕らは大きな前進を果たし、僕は今ではセッションを毎回本当に楽しんでいるんだ。午前中は予選へのベストな準備ができたけど、そのポジションを再現するのは不可能だと分かっていた。予選のコンディションは低いグリップと高い気温のせいでなかなか厳しかったものの、ラップタイムは非常に僅差だった。どうもこのサーキットの特性みたいだね。Q3進出には100分の数秒足りなかっただけだけど、最終的には逃してしまったんだ。でも僕らは良い位置に付けているから、ここで初ポイントの獲得を狙いたいと思うのは、妥当な目標ということになるだろう。

21　ジャンカルロ・フィジケラ（フォース・インディア）　予選16位
今日は楽にQ2まで進出できると感じていたから、この結果をとても残念に思っている。残念ながら最後のアタックの最初の周で混雑に引っかかり、2周目の最終セクターでは0.6～0.7秒を失ってしまった。それがなければ、ここまでの週末の感じから見てもQ2に進出できたと思う。厳しいレースになるだろうね。

22　ジェンソン・バトン（ブラウンGP）　予選5位
今日はチームにとってなかなか良い予選だったし、クルマのフィーリングもずっと力強かった。Q3最後の走行ではアタックラップは1周だけだったんだが、残念なことにアタックラップの途中4コーナーでミスをして、ポジションを落とすことになってしまった。ポテンシャルはもっとあったのに残念だけど、5番手も全く悪くはない。クルマの感触は燃料を積んでいても良かったから、明日のレースがどう運ぶかだね。ここはオーバーテイクの点で素晴らしく良いサーキットというわけではないけれど、良い結果を得るためにできるだけのことをするよ。

23　ルーベンス・バリチェロ（ブラウンGP）　予選3位
今日は素晴らしい予選だったけれど厳しかったし、当然ポールを獲れなかったことには少しガッカリしている。僕らは金曜日に、ファクトリーのみんなが取り組んでくれたセッティングから最高の力を引き出すという、完璧な仕事をして週末をスタートした。彼らは素晴らしい仕事をしてくれて、クルマの調子も良く、タイヤもこの暑さの中でかなりよく機能している。僕はジェンソンとは少し違う戦略で、Q3で新品タイヤで1回走行し、2周アタックをした。2周目はおそらくタイヤに少し負担がかかりすぎ、途中で暖まりすぎて残念ながら8コーナーでコントロールを失ってしまった。でも僕は3番手に本当に満足しているし、クルマをコンペティティブなペースに戻すことができたのは素晴らしいよ。