キミ・ライコネンは今季、ステアリングに不満を訴え続けており、その影響でライコネンとロータスチームのスタッフの間に亀裂が生じる可能性があるとsky SPORTSが伝えている。

 ライコネンはシーズン初めからステアリングに不満を感じている。モナコGPの木曜午前のフリー走行でも、走行を始めるとすぐに不満を抱き、アウトラップのみでピットに戻った。チームはステアリングを交換し、ライコネンはそのセッションはそのまま走らなかった。

 sky SPORTSのF1コメンテーターであるマーク・ヒューズは、この件でチームメンバーの忍耐力が限界に達しつつあると記している。

「キミのドライビングスタイルは非常に多くのステアリングのフィードバックを必要とする」
「しかし現在のパワステでフィードバックをうまく実現するのは楽なことではなく、キミはシーズン最初からずっと、自分が望むフィードバックを求め、そのためにチームは新しいコンポーネンツをデザインして作る作業に追われている」

 ライコネンはモナコに合ったステアリングシステムを要求し、チームはそのための作業に取り組んだが、それはかなり時間のかかる仕事であり、それによって約3週間にわたり他の多くのプロジェクトに労力を割けなかったとヒューズは書いている。

「(しかし)キミはモナコ木曜午前プラクティスで1周のアウトラップを走り、ピットに戻ると、このステアリングはフィードバックがほとんどなくマシンを走らせることはできないと言った」
「従来のシステムを装着し直すには1時間半かかる。そのためチームは彼に、セッションの合間にスタンダードバージョンを装着するから、午前のセッションはそのままの状態で走ることを考えてくれないか、と頼んだ。しかし彼はそれを拒否し、午前のセッションはそのまま全く走らなかった。午後のセッションは雨に見舞われたため、チームは貴重なタイヤデータを得られなかった」

 ドライでの走行の機会を失ったことが、ライコネンが、チームのシニアエンジニア言うところの「よくない」予選パフォーマンスしか見せられなかったひとつの要因であるのはほぼ間違いなく、セッティングをうまく煮詰められなかったことでレースでもタイヤをうまく使えなかったとして、ヒューズは「チームは不満に思っている」と記している。

「チームのスタッフたちは、キミの要求に応えるためにやれることはやったから、その結果が彼の気に入るものでなくても、それに適応するのが彼の仕事だと感じている。しかしキミは、自分が必要としている形でマシンのフィーリングを得られるようなステアリングシステムがなければベストの仕事はできないと感じている。よくある手詰まりの状態だ」
「自分が求めるものをもっと詳細に説明し、エンジニアたちと時間を過ごし、問題解決のために努力するか、現状を受け入れて自分を適応させることに専念するかは、ライコネンにかかっている」
「チームは彼が求めるものを提供しようとしてとてつもなく長い時間を費やした。それなのに、肩をすくめて『だめだ、これはよくないよ』と言って立ち去るなどということは、全くいいやり方ではなかった」

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