WTCC世界ツーリングカー選手権に参戦するラーダは、今週末に開催される第2戦のマラケシュ(モロッコ)から、アレクセイ・デュデュカロに代えて23歳のロシア人ドライバー、ミハイル・コズロフスキーを起用すると発表した。
ラーダは、開幕戦モンツァの予選でデュデュカロがエースドライバーのジェームス・トンプソンに接触するという同士討ちを演じ、両方のマシンが大破。トンプソンは予選Q1突破と、リバースグリッドによるレース2のフロントロウを獲得していたが、チームが開幕戦からの撤退を余儀なくされたことで、レースを戦うことなくモンツァを後にする事態となった。
これについて、チームのメインスポンサーを務めるロシアのルクオイルは、撤退の要因を作ったデュデュカロのシート剥奪を示唆。同社のレーシングディレクターを務めるエフゲニー・マリノフスキーは、「アレクセイは(第2戦)マラケシュでは走らない」と述べ、代わりのドライバーとしてコズロフスキーの昇格を匂わせていた。
1日、チームはコズロフスキーの起用を明らかにし、2008年のロシア・セアトカップと2010年のロシア・ツーリングカー選手権でタイトルを獲得した若手ドライバーをトンプソンのチームメイトに据えることを正式に決めた。
「ミハイルは若く、優秀なドライバーだ」と、チームマネージャーのビクター・シャポバロフは語っている。
「彼は、マシンやチーム、そしてWTCCのフォーマットといったものにうまく適応できると信じている」
「彼とは、ルクオイル・レーシング・チーム・ラーダでロシア選手権を戦っているときから一緒に働いているし、WTCCでのパートナーシップも成功すると確信しているよ」
一方、ツーリングカーの最高峰シリーズに参戦を決めたコズロフスキーは、次のように語っている。
「ラーダ・スポーツ・ルクオイル・チームに加わることができて、うれしいよ」とコズロフスキー。
「あらゆるツーリングカー・ドライバーはWTCCが目標だし、僕もそうだ。世界選手権に参戦したいと思っていた。今はいい成績を残すためにベストを尽くしたいと思っている」
「テストもない状態でのマラケシュデビューは簡単なものではないだろう。でも、僕にはスピードがあるから、いつまでも時間を無駄に使うつもりはない。実際、昨年のロシア選手権では、ラーダ・グランタをドライブしているから、まったくの初めてというわけでもないんだ」