TOCHIGI Le Beausset Motorsports
SUPER FJ
http://www.lebeausset-motorsports.com
日本一決定戦で、武村和希が表彰台にあと一歩の4位。
里見乃亜は第1レグのリタイアから、怒涛の追い上げで7位に。
12月7日(日)
スーパーFJ日本一決定戦
12月7日
ツインリンクもてぎ
4.801km
とちぎル・ボーセモータースポーツが挑むカテゴリーのひとつ、スーパーFJの「日本一決定戦」が、12月7日にツインリンクもてぎ(栃木県)で開催され、里見乃亜と武村和希が出場した。
ル・ボーセフォーミュラアカデミーでトレーニングを積みスーパーFJにステップアップしたふたりは、もてぎシリーズを戦い、里見は6戦のうち3戦で表彰台に上がり、シリーズランキング3位。武村は1戦で表彰台に上がり、シリーズランキング7位を獲得。シーズンでの経験を重ねるごと着実に成長し続けてきた2人のドライバーは、全国からスーパーFJドライバーが終結するこの一戦を、今年1年間の集大成とするべく臨んだ。
予選
12月7日(日)
天候/晴れ コース状況/ドライ
日本一決定戦という、スーパーFJを戦うドライバーたちのビッグステージに相応しく、当日は青空に恵まれて最高のレース日和となった。公式スケジュールは予選、第1レグ、決勝となるファイナルレースをすべて日曜日に行うワンデイイベントとなっているが、これに先駆けて土曜日には専有走行で最終調整し決勝日へと挑んだ。
日曜日の早朝は気温が氷点下と、今年いちばんの冷え込みとはなったものの、霜が落ちるまでには至らず、予選はドライコンディションで争われた。今回の日本一決定戦は、30台のエントリーをA・Bの2グループに分け、予選と第1レグをそれぞれのグループごとに行い、最終のファイナルレースをA・Bの全車で行うこととなる。
まずAグループで挑んだ武村は、3周目に入れた4秒台を3周連発した後、ニュータイヤのグリップレベルの高くなった7周目に3秒149のベストタイムをマークして2番手につけることとなった。里見はBグループで挑み、3周目に3秒台に入れた後、小刻みにタイムを詰めていき、グリップレベルの一番高まったラスト2周で3秒054をマーク。タイムで武村を上回ったものの、Bグループでのグリッドは3番手となった。
第1レグ
12月7日(日)
天候/晴れ コース状況/ドライ
第1レグは、A・Bそれぞれ6周で争われた。Aグループのフロントローに並んだ武村は絶妙のスタートを切って、いったんはポールシッターに並ぶも、完全に前に出るまでには至らず、2番手をキープしてオープニングラップを終える。その後はトップを捕えることはできなかったものの、後続は寄せつけず。ラスト2周は3秒台に入れて、自己ベストを最終ラップに記録し、走るごとに調子を上げて2位でフィニッシュ。
続くBグループの2列目からスタートの里見は、抜群のダッシュを決めて2番手で1コーナーに飛び込んだものの、抜いたばかりのドライバーに1コーナーで追突されてコースアウト。自力でピットには戻れたが、フロントウイングへのダメージは大きく復帰は許されなかった。
ファイナル
12月7日(日)
天候/晴れ コース状況/ドライ
10周で争われるファイナルレースには、武村が2列目イン側のグリッドから挑むのに対し、里見は第1レグのリタイアのため、11列目アウト側のグリッドに並ぶこととなり、対照的な状況となっていた。武村にはもちろん表彰台獲得の期待がかかる一方で、果たして里見がどれだけ追い上げられるか、大いに注目された。
スタートではポジションキープに成功した武村ながら、オープニングラップは5番手に。しかし、チャンピオン経験のあるドライバーを相手に一歩も引かず、3周目にはヘヤピンで抜き返して4番手に返り咲く。一方、里見はオープニングラップを終えた時点で早々と7台を抜いて14番手。その後もオーバーテイクショーを繰り広げ、5周目にはついに10番手にまで浮上する。そして、7周目にはさらに2台を抜き、8周目にはもう1台。14台抜きとなる怒涛の追い上げで7番手にまで上がってきた。
その頃、武村はポジションこそ4番手のままだが、前を行くもてぎチャンピオンをラップタイムで上回り、2秒台を連発して差を詰める。最終ラップには自己ベストとなる2秒677を記録し、その差はついに1秒を切るまでのテールトゥノーズ状態まで追い詰めるも、コンマ3秒差にまで迫ったところでチェッカー。あと1周あれば……と思わせる、気迫の走りを最後に見せてくれた。そして、里見も8周目に3秒あった、6番手のドライバーとの差を1秒とし、最終ラップに自己ベスト、3秒208をマークして7位チェッカーとなった。
チーム監督 坪松唯夫
ふたりとも走行初日はタイヤの発熱に苦労しているようだったが、走るにつれ良いバランスを見つけることが出来た。抜群のスタートを見せた里見は、1コーナーでの接触リタイアからファイナルレースに向けて短時間で精神をリセットし、メンタルの成長が見られた良いレースだった。武村は、ここのところスピードが増しダークフォース的な存在で、経験の少ないところを、持ち前の積極的なレース運びで今後に期待を持たせる内容だった。
Driver 里見乃亜
第1レグのリタイアがなければと、いろいろあるのですがレースなので、これが今の実力です。スタートが良かっただけに、接触されて最後まで走れなかったのは、すごく悔しかったです。ファイナルでは1周目に3コーナーで2台、ヘアピンで2台抜いたりして、レース展開的には今年いちばん良くて、バトルもできて、ずっと追い上げるレースの中で、アグレッシブな中にうまくパスしていけたのは大きな自信になり、集大成のレースにできたと思います。来年はこの経験を生かし、常に努力の姿勢でチャンピオン獲得につなげます。
Driver 武村和希
今日の反省は、第1レグではうまくいったスタートが、ファイナルでは少しミスってしまい、それで1台に抜かれてしまいました。すぐ抜き返せましたが、鈴鹿から来ている人たちに比べてタイムをまとめるのが下手で、最後は2秒7まで出しましたが、それをもっと早い段階に出して前を抜いていたらトップ争いにも追いついていたかもしれません。あと1周あれば……と思いましたが、それを言ったらきりがないです。もてぎのチャンピオンを追いつめられたのは、今の自分には満足の行く内容です。来年はこの成長を活かしチャンピオンを絶対獲ります。