レッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコは、マーク・ウエーバーにはF1のタイトル争いの激しいプレッシャーに対処する力がないと述べた。
レッドブルの広報誌Red Bulletinのインタビューにおいて、マルコは、ウエーバーは何戦か勝つ力はあっても、1年間高いパフォーマンスを維持してタイトルを獲得することはできないと語った。
セバスチャン・ベッテルは3年連続チャンピオンに輝いているが、チームメイトのウエーバーは、ランキング3位どまりとなっている。
「ウエーバーは平均して1年に2戦、圧倒的な強さを発揮する。だがその強さを年間通して維持することができない」とマルコ。
「彼は、チャンピオンシップにおいて見通しがよくなってくると、それによって生じるプレッシャーに対処するのに苦しむ」
「セブは調子が上がってくるが、それに比べると、マークの調子は横ばいに見える」
「そこに、技術的な不運、たとえばオルタネーターのトラブルなどが起こると、彼は割りと簡単に悪循環に陥ってしまう」
「2010年にはそれが顕著だった。ウエーバーは最終戦に臨む時点でベッテルより大きなチャンスを手にしていた。しかし彼は敗北し、その失望をおそらく2011年シーズンにまで持ち込んでしまった。それは容易に理解できることだ」
マルコはまた、レッドブルでようやく勝てるクルマを手に入れた時にベッテルが現れたことで、ウエーバーは精神的に難しい状況に陥ったと考えている。
「もうひとつ重要だと思うことがある。マークはキャリアの大半でトップチームにいたことがなく、もし力のあるチームに行ければ飛躍できるものと評価されていた」
「その後、レッドブルは勝つ力のあるクルマに彼を乗せた。だがそこに突然若いドライバーが入ってきて、マークから勝利を奪い去っていった」
「もちろん、精神的に楽ではない。自信が蝕まれていく。それは十分理解できる」