BMWザウバーは最後のレースとなったアブダビGPでも技術的トライを実施。終盤4レースを1機のエンジンで戦うという決定を下し、そのため、金曜日のフリー走行では2000kmを走り終えたエンジンを引っ張り出しての出走だった。クビカのエンジンブローの可能性をマリオ・タイセンは認識していたと語っている。
マイレッジが迫りつつあるエンジンがレース環境でどのようにその最後を迎えるかをBMWザウバーはヤス・マリーナで確認。ロバート・クビカ、ニック・ハイドフェルドの両選手とも今季、規定で定められている最大数である8機目のエンジンはすでに投入済みであったが、指揮を執るマリオ・タイセンはペナルティを受けて9機目のエンジンを投入することはせず、これまでのエンジンを使い続けることにした。
「アブダビでの金曜日のエンジントラブルは、何レースか前に、ロバート用に9機目のエンジンを投入しないとした決定に従ったものだった」とタイセン。「我々は1機のエンジンで最後の4レースを戦おうとしていた。そのため、金曜日の2回目のフリー走行では2000km以上走っているエンジンを使用するということになり、(ブローの)リスクは承知の上だった。できれば、セッションの最終ラップでブローをしてくれればと思っていたのだがね」