フォーミュラ・ニッポン最終戦鈴鹿は決勝第1レースを終了。ドライバーズチャンピオンを争う5選手の第2レースを前にした得点状況は、以下のように変化した(カッコ内は第2レースのグリッド)。

塚越広大(DOCOMO DANDELION) 40点(2番手)
伊沢拓也(DOCOMO DANDELION) 40点(6番手)
中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)  38点(9番手)
アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S) 35点(7番手)
ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL) 34.5点(PP)

 依然として5選手に可能性が残されている状況だが、ロッテラーとオリベイラに関しては第2レースの優勝(8点獲得)が最低条件となり、自力王座の可能性はなくなった(優勝しても塚越と伊沢の順位次第)。

 続いて第2レースにおける各選手のチャンピオン獲得条件を個別に見ていこう。

 40点で並んだDOCOMO DANDELIONの両名だが、当然ながらまずは“お互いに対して先着して入賞(8位以内)”が、王座獲得への実質的な前提条件となる。ポール発進のオリベイラが優勝した場合でも、それぞれが3位以内でお互いに対して先着すれば王座獲得だ。グリッド的には2番手の塚越が有利だが、伊沢が6番グリッドから第1レースのような好スタートを決めれば、状況は大きく変化するだろう。

 苦しい位置からのスタートとなる一貴だが、少なくとも4位以内に入らない限り、王座の可能性はない。数字上は「勝てば自力王座」ということになるが、現実的には「4位までに入って他者の脱落を待つ」しかないか……!?

 ロッテラーとオリベイラは、第2レースの優勝が王座獲得の最低条件。その場合でも、ロッテラーには“塚越3位以下、伊沢4位以下”という条件が必要になる。第2レースはポールから発進のオリベイラだが、こちらは自身優勝かつ“塚越と伊沢がともに4位以下”が条件だ。

 なお、同点の場合は『大会ベースでの高得点回数の比較』でシリーズ上位が決まるため、単純な勝利数の比較ではない点に注意が必要だ(上記の内容は、それを考慮して手元計算したもの)。そのため、DOCOMO DANDELION勢がともに無得点で、一貴5位以下、ロッテラーとオリベイラも優勝ならず、で終わった場合は塚越がチャンピオンということになる。

 またチームタイトル争いの方は、第1レース終了段階でDOCOMO DANDELIONが77点で首位に立ち、71点のPETRONAS TOM'Sが追う展開に変わった(TEAM IMPULのタイトル獲得の可能性は消滅)。

 28周で争われる第2レースは、4輪同時タイヤ交換1回義務づけ(レインタイヤでスタートした場合は義務なし。給油は自由)。作業人数が「専任のロリポップマンを含み6人まで」に制限されているため、給油をする場合は実質3人でのタイヤ交換+前後ジャッキ操作となり、推定停止時間は13〜15秒。給油をしない場合は5人でのタイヤ交換+前後ジャッキ操作となり、7〜8秒程度の停止時間になると思われる。

 給油をする作戦の場合、ピットインするまでは非給油車に比べてマシンが軽い状態で走れるメリットが生まれる(ピット作業終了後は車重面のメリットはなくなる)。給油する場合のデメリットは、停止時間が5秒前後長いことと、セーフティカーや天候変化に対するピット時期の選択幅、いわゆるピットウインドウが狭くなることだ。各陣営がどういう戦略を採るかにも注目が集まる。

 泣いても笑っても、この第2レースで“最後のフォーミュラ・ニッポン王者”が決まる。スタート予定時刻は14時30分だ。

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