ロシアの自動車メーカー「ラーダ」が今シーズン、ルノーF1チームのスポンサーを努めることになりそうだ。同国のウラジミール・プーチン首相が政府のウェブサイトで明らかにした。
ラーダは昨年、WTCC世界ツーリングカー選手権で3台のファクトリーカーを走らせるなど、近年国際的なモータースポーツイベントに関与し始めている。一方のルノーF1は、ロシア人のビタリー・ペトロフを2010年のレースドライバーに指名、ポーランド人のロバート・クビカと共に今シーズンを戦う。
ペトロフがルノーチームからF1デビューすることに対し、同国のプーチン首相は、今季ルノーのマシンにラーダのロゴを掲げることが将来のさらなる支援拡大につながるかもしれないと語っている。
「ミスターペトロフの活躍を祈っている」というプーチン首相の発言が、ロシア政府のウェブサイトに公表されたルノーCEOカルロス・ゴーンとの会談の記録で明らかにされている。
「私は、ペトロフがルノーとロシアの自動車メーカーの協力関係において象徴の証しになると確信している。私の知るところによれば、LADAのロゴがマシンをはじめ、ドライバーやピットクルーのスーツに掲げられるだろう」
「私たちは、このプロジェクトへの支援を第一歩としている。今後将来においてスポンサーシップが拡大されることも十分に考えられる」
一方でルノーのゴーン社長は、ペトロフの国籍がレースシート獲得の助けになったと認めている。
「彼はグレイトドライバーだ」とゴーン。「しかし我々は才能に疑いのあるドライバーとは決してサインなどしない」
「彼はライジングスターだ。彼の国籍は我々とロシアの緊密な関係において大きな役割を果たした。ミスターペトロフが我々のために多くのレースで勝利することを望んでいる」