全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第6戦オートポリスは17日、50周の決勝レースが行われ、6台がレース途中で姿を消す展開の中、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)が優勝。2位に入ったジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(Mobil1 IMPUL)とタイトル争いでも首位に並ぶこととなった。
予選での混乱から一夜明け、大嶋和也(PETRONAS TOM'S)をポールポジションにスタートしたフォーミュラ・ニッポン第6戦オートポリス。ところが、迎えたスタートは大混乱の展開となる。ポールの大嶋、2番手平手ともややスタートで出遅れ、後方3番手スタートの石浦宏明(Team LeMans)、ロイック・デュバル(DOCOMO DANDELION)が行き場を失い2台が接触。弾かれたマシンが大嶋に追突する形になり、大嶋はストレート上でスピン。後方は大混乱となり、大嶋のマシンに弾かれるように伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)、井出有治(MOTUL 無限)がクラッシュ。デュバルもウォールにクラッシュし、セーフティカーが導入された。
このセーフティカーランでトップに浮上したのは山本尚貴(NAKAJIMA)。次いで平手、小暮卓史(NAKAJIMA)、塚越広大(HFDP)と続く。セーフティカーラン中にロッテラー、オリベイラ、石浦、井口卓人(DELIZIEFOLLIE/CERUMO・INGING)、小暮卓史(NAKAJIMA)、平中克幸(KCMG)がピットに向かい、ルーティン作業を済ませた。
レースは6周目に再開し、トップの山本が平手、塚越をリードしていく。レースはSC中にコース上にステイした山本、平手、塚越、コッツォリーノ、そしてピットに入った組のロッテラー、オリベイラ、石浦らとの勝負となることが少しずつ明らかになっていく。2番手平手は山本をプッシュし続け、山本がピットに入った後はハイペースでスパートをかけていく。
しかし、32周を終えてピットに入った平手がコースに戻ると、4番手ながらSC中に作業をこなした首位ロッテラーの21秒後方に。とは言えロッテラーの背後にはオリベイラが終始ピタリとつけており、“中盤タイヤ交換組”の追い上げも期待された。
そんな中、さらなる波乱が起きる。29周目にポイントリーダーの小暮がストップ。グラベル上にマシンを止めたのだ。悲願のタイトルを狙う小暮にとっては痛恨のリタイアとなった。一方、“中盤タイヤ交換組”は平手を先頭に塚越、コッツォリーノがハイペースで前を追撃していくが、やや前とのギャップが開いており、逆転は厳しい展開となる。
トップに立ったロッテラーは、後方にオリベイラがつけていたものの、セーフティマージンを保ちそのままチェッカー! 2位はオリベイラ、3位は石浦が入ることに。4番手には平手が続いていたが、終盤トラブルが発生したようでズルズルと順位を落としポイント圏外へ。4位には塚越が入り、コッツォリーノが5位でチェッカーを受けることとなった。
今回のレースの結果、ロッテラーとオリベイラが36ポイントでランキングで並ぶことに。小暮、デュバル、平手、大嶋まではタイトルの可能性を残すこととなった。
