中国グランプリプレビュー
ピレリPZeroミディアムとソフトが中国に登場
2013年4月8日、ミラノ
ピレリは中国グランプリ用に、P Zeroホワイト・ミディアムとP Zeroイエロー・ソフトタイヤを選択しました。この組み合わせは、今シーズン初登場となります。中国は、スムーズで広範なトラックレイアウトと、適度な気温・路面温度の環境であることでよく知られており、今回の組み合わせには理想的な舞台です。ミディアムとソフトの柔軟性によって、各チームは多様な戦略を採ることが可能です。過去のレースでは、非常に幅広いレース戦略が展開された末に上位チームが決定しています。開幕2戦を見舞った雨は、ここ中国でも例外ではなく、Cinturatoグリーン・インターミディエイトとCinturatoブルー・フルウェットタイヤが、またしても登場する可能性があります。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター
ポール・ヘンベリーのコメント:
「中国では、戦略が際立つシーズン中屈指の素晴らしいレースがたびたび展開されてきました。今年の我々のコンパウンドは、よりソフトになり、デグラデーションは意図的に大きくなっており、性能の向上に結び付いています。しかし、過去に見られたように、チームやドライバーがタイヤを熟知するまでにはそう長い時間はかかりません。上海は前レースのマレーシアほどタイヤにアグレッシブではありませんが、3ストップが主流になると見ています。中には2ストップにトライするチームも現れるかもしれませんが。昨年は、メルセデスのニコ・ロズベルグが初優勝を遂げました。メルセデスとロズベルグは、レース週末の開始時点からタイヤを最大限に活用し、サプライズを起こしたのです。これは、タイヤを正しく使いこなしたらどのような結果をもたらすかを示しています」
サーキットから見たタイヤ:
・中国は、ほぼサークル状のターン1のような高負荷のコーナーと、重心をマシンの前方へ移動させるヘビーブレーキングエリアが存在するため、特にフロントタイヤへ大きな入力を与えます。シーズン中で最もヘビーなブレーキングが特徴の中国で、最も大きな負荷がかかるのは左フロントタイヤです。
・タイヤの観点で鍵となるもうひとつのコーナーは、メインストレート直前のややバンクが付いた長い右コーナーのターン13です。マシンがコーナーから脱出する際、タイヤへの荷重は着実に増加していきます。
・昨年も中国グランプリにはミディアムとソフトコンパウンドが選択されました。優勝者のロズベルグは2ストップ戦略を採り、ソフトでスタート後、ミディアムでの2スティントを走行しました。2位のバトンと3位のハミルトンは3ストップ戦略を採り、ソフトでの2スティント、ミディアムでの2スティントを走行しました。4位のウェバーも3ストップを行い、ソフトでスタート後、ミディアムでの3スティントを走行しました。一方、5位のベッテルはロズベルグと同様の2ストッパーでした。
テクニカルノート:
・作動温度領域が低いミディアムコンパウンドは、低い気温の下でも良好なウォームアップが期待され、一貫した性能を保証しつつデグラデーションは抑制されます。作動温度領域が高いソフトタイヤは、異なった動作を示します。冷涼な条件下では、特にフロントタイヤのウォームアップに時間を要します。しかし、デグラデーションの増大とともに強力なグリップを提供し、14〜16周のライフを提供します。
・中国でのミディアムとソフトコンパウンド間の性能差は、ラップあたり0.5〜0.6秒と予測されます。
・バンクの付いたターン13を通過する際、最大のダウンフォースがマシンに課せられ、タイヤの接地面は、静止状態時の2倍まで増大します。
ピレリF1チームの紹介:ピエロ・ロージ(設計開発責任者)
ピエロは、1987年、ピレリの乗用車用タイヤ研究開発部門へ入りました。そして1995年から先行開発部門に従事しました。情熱的な彼は、間もなくモータースポーツ部門へ異動し、2001年末からピレリのサーキット・レーシング部門のトップとなり、主に耐久レースのシリーズに関わりました。1年後、モータースポーツの研究開発部門へ移り、レース用タイヤの最新の進化を観察し、技術レベルを押し上げてきました。ピエロは、ピレリのFormula Oneプロジェクトに初期の段階から関わっていますが、全てのレースに出向くことはありません。彼のチームの主な役割はミラノでの開発であるためです。
