2013年のF1第3戦中国GPが現地時間12日に上海インターナショナル・サーキットで幕を開け、午前10時(日本時間11時)から行われたフリー走行1回目のFP1は、メルセデスのニコ・ロズベルグがトップタイムを記録した。
2週連続開催で幕を開けた2013年のF1は、およそ3週間のインターバルを経て舞台を中国・上海に移し、今年開催10回目の記念グランプリとなる中国GPを迎えた。ただ今年は、中国本土で「PM2.5」による大気汚染が深刻化、メルセデスのルイス・ハミルトンもそれが原因と思われるアレルギー症状に見舞われたとして、前日の木曜イベントをキャンセルしている。
そんな状況で迎えた金曜朝のFP1は快晴のドライコンディションでスタート。気温18度、路面温度は26度を記録した。ケータハムは地元出身のリザーブドライバー、マ・キンファを起用。体調が懸念されたハミルトンもいつも通りにセッションに臨んだ。今回、タイヤサプライヤーのピレリが持ち込んでいるのは、柔らかいオプションがソフト、硬い方のプライムはミディアムという2種類となっている。
90分のセッション序盤は、大半のチームが路面の掃除役を嫌ってインスタレーションラップのみの走行に留めるなか、開始30分過ぎにようやくマクラーレンのジェンソン・バトンとザウバーのエステバン・グティエレスが最初にタイムを記録。特に今回の中国に大量のアップデートを予定しているマクラーレン勢は、上位勢の中で早々と2台が走行を重ねることに。それに続いたロータス勢も、セッションの折り返し過ぎにキミ・ライコネンがターン9の立ち上がりでスピンを喫するなど、その他同様にタイヤのグレイニングにも見舞われ、タイムは中団へと沈んだ。
そうした一方で、走り始めから好タイムを刻んできたのがメルセデスの2台。昨年の上海をポール・トゥ・ウインで制しているロズベルグがセッション中盤に暫定トップのフェリペ・マッサを上回ると、ロズベルグは自身のタイムを1分36秒717まで縮め、2番手に続いたチームメイトのハミルトンにコンマ4秒のギャップを築いた。
その後、セッション残り30分は多くのチームがロングランと燃料を積んでの走行に切り換えたため、上位はメルセデスの1-2で変わらず。3、4番手にマーク・ウエーバーとセバスチャン・ベッテルのレッドブル勢が続き、フェラーリのフェルナンド・アロンソが5番手につけた。
マクラーレンはバトンが7番手につけたが、もう一台のセルジオ・ペレスは16番手とタイムが伸びず、チェッカー後にはピットロードでグラベルにコースオフしてセッションを終えることになってしまった。