スーパーGT第3戦オートポリスは1日、65周の決勝レースが行われ、途中セーフティカーが導入される荒れたレースの中、MOTUL AUTECH GT-Rがポール・トゥ・ウインを達成。ニッサンGT-RニスモGT500が表彰台を独占した。
やや雲がかかっていたものの、午前中から変わらずの酷暑の中でスタートしたスーパーGT第3戦オートポリスの決勝レース。昨日の予選でコースアウトし、タイムを記録できなかったENEOS SUSTINA RC Fがピットスタートを選択し、14台のGT500車両を先頭に65周の決勝レースのスタートが切られた。スタートではポールスタートのMOTUL AUTECH GT-Rがしっかりとポジションを守り、S Road MOLA GT-R、ZENT CERUMO RC Fとグリッドどおりに続いていく。
序盤からウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTがコースアウト、DENSO KOBELCO SARD RC Fが第2ヘアピンで接触があったかスピンを喫するなど荒れた展開に。15周目あたりから3番手のZENTを先頭にKeePer TOM'S RC F、PETRONAS TOM'S RC Fという4台により3番手争いが白熱。ZENTは苦しい展開となり、カルソニックらが一気に先行。ZENTはタイヤにピックアップが出たのか、一気にペースを落とし23周を終えたまらずピットに戻ることとなってしまった。
一方、先頭を走るミシュランタイヤ装着のニッサンGT-R勢はペースの落ち込みが少なく、25周の時点で3番手以下に25秒差をつける。ただ、28周目にはトップのMOTULと2番手S Road MOLA GT-Rが急接近。28周目の第2ヘアピンで、ブレーキングに入っていたMOTULにS Roadが接触。S Roadはフロントを少し壊してしまった。
タイヤに厳しいオートポリスで、なるべく後半までピットストップを伸ばした方が有利な展開となるが、最後までピットストップを引っ張ったのは首位MOTUL。37周を終えてロニー・クインタレッリから松田次生に交代すると、2番手S Roadに対し14秒のマージンを築いていた。3番手にはカルソニックが続き、トムス勢2台を引き連れニッサンGT-R勢は盤石のトップ3独占で終盤戦を迎えていく。
終盤に向けてレースは落ち着きをみせはじめていたが、48周目、GT300クラスのIWASAKI apr GT-Rが1コーナーを直進してしまい、ガードレールに激突。タイヤバリア、ガードレールを飛び越しサービスロードに落下する激しいクラッシュとなってしまった。同時に、1コーナーで12番手を走っていたD'station ADVAN GT-Rから白煙が上がりストップ。ふたつのアクシデントの影響でセーフティカーが導入される。幸いIWASAKI GT-Rをドライブしていた岩崎祐貴に意識はあり、救急車でメディカルセンターに搬送された。
ただ、このセーフティカー導入によりMOTULの貯金はなくなってしまうことに。さらに、ZENT CERUMO RC FやDENSO KOBELCO SARD RC Fなど、レクサス勢で早めにピットに入っていたマシンはこのSCのタイミングで2回目のストップを行うなど、タイヤへの厳しさを感じさせた。
1コーナーのガードレールが壊れていたため、セーフティカーはかなり長時間コース上に留まることに。レースは56周目に再開され、残り9周のバトルが展開されていった。トップのMOTULは松田次生がファステストラップを更新し後続を突き放す一方、白熱したのは3番手争い。GT-Rの表彰台独占を阻止するべくKeePer TOM'S RC F、PETRONAS TOM'S RC Fの2台がカルソニックの背後に接近していく。
トップのMOTULは、3番手争いを後目に最後まで盤石の走りをみせトップでチェッカー! 2位にはS Road、3位にはカルソニックがなんとかトムス勢の猛攻を凌ぎきり、ニッサンGT-RニスモGT500が表彰台独占! 4〜5位はKeePer、PETRONASというトムス勢2台となった。